フェニックスマンションは、総合不動産会社の株式会社トーシンパートナーズが展開する投資用マンションブランドです。1990年にフェニックスマンションシリーズの第一弾として販売された「トーシンフェニックスマンション神楽坂」から30年間にわたって、都心部を中心に単身者向けマンションを供給し続けています。
この記事では、フェニックスマンションのこれまでの供給実績・戸数、フェニックスマンションシリーズの特徴や他ブランドと比較した強みなどについて解説します。
トーシンパートナーズ企業情報
ここでは、フェニックスマンションシリーズを展開する株式会社トーシンパートナーズの企業情報をご紹介します。
企業情報
株式会社トーシンパートナーズの企業情報は以下の通りです。
企業情報
設立 |
1989年 |
従業員数 |
354名 |
資本金 |
10億円 |
事業内容 |
マンションの企画・開発・販売、不動産の売買・仲介事業、不動産の賃貸事業 |
企業理念 |
共存共栄の、明日をつくる |
出典:株式会社トーシンパートナーズホームページ
株式会社トーシンパートナーズは、1989年に東京都狛江市で創業しました。
創業者および初代社長は故・佐藤信哉氏で、その後2008年から現会長の吉田隆也氏が、2019年からは現社長の千代谷直之氏が引き継いでいます。
創業から30年が経過しますが、その間、東京都心を中心に全国で200棟・10,000戸超のマンションを供給しています。
近年では、もう一つのマンションブランドである「ZOOM」が2014年から7年連続(通算10棟)でグッドデザイン賞を受賞するなど、企業活動の活発化による認知の拡大が進んでいます。
財務状況
次に株式会社トーシンパートナーズの財務状況について見てみましょう。
損益計算書(単位:百万円)
決算期 |
2019年10月 |
2018年10月 |
2017年10月 |
売上高 |
26,724 |
24,079 |
23,186 |
経常利益 |
2,951 |
2,273 |
2,054 |
当期利益 |
1,978 |
1,565 |
1,458 |
出典:株式会社トーシンパートナーズホームページ
貸借対照表(単位:百万円)
決算期 |
2019年10月 |
2018年10月 |
2017年10月 |
資産合計 |
48,600 |
44,111 |
38,702 |
負債合計 |
32,769 |
30,123 |
25,802 |
純資産合計 |
15,830 |
13,987 |
12,900 |
出典:株式会社トーシンパートナーズホームページ
1989年の創業後まもなく訪れたバブル崩壊による失われた10年で、不動産投資市場は非常に厳しい状況にあったものの、創業から30年後の2019年10月期には売上高267億円規模にまで成長しています。
フェニックスマンションシリーズについて
次に株式会社トーシンパートナーズが展開するフェニックスマンションシリーズについて解説していきます。
「フェニックスマンション」ブランドの立ち上げ
フェニックスマンションシリーズは、上京してくる若年層をターゲットに単身者用マンションを供給することを目的に立ち上げられたブランドです。
都心部の好立地を厳選し、シックな外観にゆとりのある空間、ファミリータイプと同等それぞれ以上の建材・部材を採用するなど、「ステューディオマンション」という新たな価値を創出しました。
加えて、従来の不動産投資といえばキャピタルゲインを狙ったものが中心でしたが、バブル崩壊後はインカムゲイン狙いの現在の不動産投資戦略が主流となっており、戦略に先見の明があったことも成功の要因の一つと言えるでしょう。
フェニックスマンションシリーズ実績
以下の表は、都内およびその他エリアにおけるフェニックスマンションの供給実績を、供給数の多い自治体順に並べたものです。
フェニックスマンションの自治体別供給実績
杉並区 |
43棟 |
新宿区 |
27棟 |
中央区 |
20棟 |
渋谷区 |
15棟 |
練馬区 |
15棟 |
港区 |
11棟 |
豊島区 |
11棟 |
世田谷区 |
6棟 |
中野区 |
6棟 |
板橋区 |
6棟 |
目黒区 |
5棟 |
大田区 |
5棟 |
品川区 |
4棟 |
文京区 |
4棟 |
武蔵野市 |
4棟 |
千代田区 |
3棟 |
小金井市 |
3棟 |
台東区 |
2棟 |
墨田区 |
1棟 |
国分寺市 |
1棟 |
三鷹市 |
1棟 |
その他エリア |
26棟 |
計 |
218棟 |
出典:株式会社トーシンパートナーズホームページ公開データから集計
供給実績の上位には、東京23区の中でも都心4区(中央区・港区・渋谷区・新宿区)が目立つ結果となっています。
都心の好立地に多くの物件を供給することが、空室リスクを低減させ、長年にわたって高い入居率を維持できる要因の一つとなっていることが分かります。
フェニックスマンションシリーズの強み
フェニックスマンションの一番の強みは、トーシングループが一体となってオーナーの資産管理・運用をサポートしてくれるTOSシステム(トーシン・オーナー・サポートシステム)にあります。
TOSシステムは、トーシングループの各社が連携し、入居者の募集・契約・更新・管理(家賃の集金)、建物のメンテナンスなどを代行する枠組みです。
トーシングループ内での棲み分けは、株式会社トーシンパートナーズが商品開発や物件販売、グループ会社の株式会社トーシンコミュニティは入居者・建物管理、株式会社トーシンライフサポートは家賃債務保証事業となっており、それぞれ連携することで安定したマンション経営をサポートしています。
入居率・滞納率の動向
以下の表は、2019年〜20年の同社管理物件における入居率と滞納率の動きを表にまとめたものです。
2019年・20年共に高い入居率を誇っていますが、比較すると、20年は19年に比べて新型コロナウイルスの感染拡大の影響で入居率が低下していることが分かります。
新型コロナウイルス感染拡大を目的に発出された緊急事態宣言前の実績(両年の1月〜3月)で比較すると、2019年の入居率が99.87%に対して2020年は99.67%で遜色ない結果となっています。
その一方で、コロナ禍における経済情勢の悪化で、全国的に家賃の滞納や未払いが増加しましたが、同社管理物件における滞納率を比較すると、滞納率は19年の0.023%に対して2020年は0.014%まで低下しており、コロナ禍においても安定的に家賃収入を確保しています。
まとめ
ここまで、フェニックスマンションのこれまでの供給実績・戸数、フェニックスマンションシリーズの特徴や他ブランドと比較した強みなどについて解説してきました。
ポイントは以下の通りです。
- フェニックスマンションシリーズを展開する株式会社トーシンパートナーズは、1989年の創業から30年で全国に200棟・10,000戸超のマンションを供給し、2019年10月期の売上は267億円を計上するなど、成長を続けている。
- フェニックスマンションシリーズは、上京してくる若年層に単身者用マンションを供給することを目的に立ち上がったブランド。都心の好立地に上質な内外装のマンションを展開し、これまでに東京都内を中心に218棟を供給
- フェニックスマンションの一番の強みは、トーシングループ全体でマンション経営をサポートするTOSシステムにあり、高い入居率と滞納率の低減を実現することで、安定的な家賃収入を確保している
不動産投資を検討する上でポイントになるのは、空室リスクの低減、建物の適切な管理による不動産価値の維持などを通じて、安定的な家賃収入を長期的に得ることができるかどうかにあります。
そのためには、購入するマンションの入居率や滞納率、建物の管理状況、物件所在エリアの賃貸重要や相場などを担当者に確認・相談し、納得感のある提案ができる不動産会社・担当をみつけることが重要です。
気になる不動産会社をみつけたら、まずは資料請求してみましょう。