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不動産投資物件の生前贈与とは?相続税対策になるメリットと注意点を解説!

生前贈与, 相続税, 注意点

不動産投資の利点として節税対策が思い浮かぶ方もいると思いますが、年間の収益を赤字計上することでの節税対策は金融機関からの評価に差し障り、2件目以降の融資審査に悪い影響が及ぶ可能性があります。

一方で、相続税対策のために投資用不動産を直系の家族に生前贈与することには、節税効果が見込めます。そこでこの記事では、不動産投資物件の生前贈与についての概要と、相続税対策としてのメリットと注意点をご紹介します。

生前贈与と贈与税の概要

この項目では、生前贈与についての解説から贈与税の内容や計算方法、生前贈与の手続きといった基礎知識をご紹介します。

生前贈与とは

生前贈与とは、所有者が生きている間に財産を家族に贈与することを指します。対照的に、死後になって財産が承継されることを相続と呼びます。高齢の不動産オーナーが家族に不動産を引き継ぐ場合は、生前贈与か相続かを選ぶ形となります。

生前贈与には贈与税、相続には相続税がそれぞれ課され、該当する条件や計算方法が異なります。贈与税と相続税の課税金額を計算し、税金面の負担を減らせる方を選択することが推奨されます。

2種類の贈与税について

生活費や教育費として家族から資金提供するような例外を除き、贈与を受けた者は年間の贈与額を計上し申告する必要があります。

贈与税には「暦年課税」「相続時精算課税」の2種類があり、課税額の計算式に違いが生じます。相続時精算課税を選ぶためには事前の申告が必要で、通常の場合は暦年課税での計算となります。

暦年課税は年間110万円を超える1年間の贈与額に対し、基礎控除を除いた金額に所定の税率で贈与税が課せられます。

相続時精算課税は、贈与が発生した年度の1月1日に贈与者が60歳以上の父母または祖父母で、被贈与者が贈与者の直系卑属(子供や孫)である場合に選択できます。相続時精算課税は、特定の贈与者から生涯に渡って受け取る財産の合計額が2,500万円を超えなければ課税対象となりません。ただし、課税対象とならない場合でも毎年の承継財産額を申告する必要があります。

贈与税の計算方法

暦年課税の計算式は以下のようになります。

(贈与財産の価額 - 110万円)✕ 税率 - 控除額

110万円が基礎控除額となり、基礎控除後の課税対象額に応じ、税率とさらなる控除額が以下の表に基づいて計算されます。

課税対象額 税率 控除額
200万円以下 10% なし
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1,000万円以下 40% 125万円
1,500万円以下 45% 175万円
3,000万円以下 50% 250万円
3,000万円超 55% 400万円

また、上記の一般税率と異なり、親や祖父母などの直系尊属から20歳以上の子や孫などの直系卑属への贈与財産であり、相続時精算課税を選択しなかった場合は特例税率が適用された「特例贈与財産」として以下の計算が行われます。

課税対象額 税率 控除額
200万円以下 10% なし
400万円以下 15% 10万円
600万円以下 20% 30万円
1,000万円以下 30% 90万円
1,500万円以下 40% 190万円
3,000万円以下 45% 265万円
4,500万円以下 50% 415万円
4,500万円超 55% 640万円

出典贈与税の計算と税率(暦年課税)(国税庁)

全体的に、特例贈与財産に該当する方が税制面で有利となることが読み取れると思います。

また、相続時精算課税の計算式は以下のようになります。

(贈与財産の価額 - 2,500万円)✕ 20%

2,500万円が特別控除額となり、年度をまたいでの繰越ができます。1年目で1,500万円の贈与財産を受け取った場合は1,500万円が控除額となり、2年目に残額の1,000万円(2,500万円 − 1,500万円)が控除額となります。

毎年の申告が必要なのが難点ですが、2,500万円の控除を受けられることから、先述の条件を満たす場合は相続時精算課税を選択する方が税金面で得になるケースが多くなります。

そして、生前贈与ではなく相続の形を取る場合、相続税の計算式は以下になります。

(贈与財産の価額 - 基礎控除)✕ 税率

基礎控除は「3,000万円 + 600万円 ✕ 法定相続人数」となります。法定相続人数が2人の場合、3,000万円 + 600万円 ✕ 2人 = 4,200万円が控除額です。税率および基礎控除後の控除額は以下のようになります。

課税対象額 税率 控除額
1,000万円以下 10% なし
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

出典相続税の税率(国税庁)

不動産の贈与を家族に行う場合、暦年課税(一般税率・特例税率)・相続時精算課税・相続税の中から最も税金面で負担の軽い形を選ぶのが推奨です。課税対象額がいくらになるか、自身のケースがどの条件に当てはまるかを検討し、選択するようにしましょう。

生前贈与の手続きの手順

生前贈与を選択する場合、所定の手続きが必要になります。

まず、贈与者と被贈与者との間で贈与契約書を作成することが推奨されています。厳密には生前贈与は口頭での契約でも有効となりますが、後のトラブルを防ぐために書面での証拠を残すことが有効です。また、税務署から税務調査が行われた際には契約書を示すとスムーズです。贈与契約書には以下の情報を記載し、双方の合意のもと署名と実印による押印を行うと確実です。

  • 贈与する日付
  • 贈与者と被贈与者の名前
  • 贈与するもの(不動産の場合、所在と地番)
  • 贈与の条件と方法
  • 公証役場の確定日付

公証役場とは、公正証書の作成・承認を仲介する機関です。当事者間だけでなく第三者機関による立ち会いがあることで契約の信頼度が増すため、特に多額の資産が移動する生前贈与の際には活用すると安心です。

贈与契約書の作成が完了したら、贈与される不動産を管轄する法務局にて登記申請を行います。登記申請には登記申請書・贈与契約書・登記済権利証・固定資産評価証明書・贈与者の印鑑証明書類・被贈与者の住民票の6点を持参しましょう。

投資用不動産を生前贈与するメリット

生前贈与と贈与税の基礎知識を確認したところで、投資用不動産で生前贈与を活用するメリットをご紹介します。前もって贈与することで課税対象となる金額を抑えられる点がポイントです。具体的に見ていきましょう。

節税効果の高い制度を選択できる

先述のように、生前贈与には暦年課税と相続時精算課税があり、暦年課税の中でも一般税率と特例税率に分かれます。そのため、課税対象額に応じて適切な制度を選択し、最適な税金対策が可能になる点がメリットとなります。

特に相続時精算課税制度は2,500万円以上の贈与には一律で20%の課税となるため、相続税や暦年課税のような累進課税(課税額が高いほど税率が上がる課税方式)と異なる点が大きな利点です。高額の不動産ほど相続時精算課税制度による減税額が大きくなるため、贈与対象に応じて選択するようにしましょう。

相続財産が増える前に贈与できる

不動産投資は家賃収入から月々のローン返済額や維持管理費等を差し引いた金額が収益となるため、ローン完済後には家賃収入がほぼ丸ごと収入となります。そのため、ローンを完済した高齢者の不動産収益は年を経るごとにプラスで積み重なります。

この収益が貯蓄となり、不動産オーナーの死後に相続される形となると、財産の合計額が大きく相続税も同様に高くなります。生前贈与を利用することで、相続財産が蓄積される前に不動産の所有者を移動できるため、効果的な税金対策となります。

土地や不動産の価値が上昇する前に課税評価額が決まる

生前贈与は課税評価額が贈与時に定まります。そのため、将来的に土地や不動産の価格が上昇する物件であれば、課税評価額を抑えた形で贈与を行えます。

相続税は相続発生時に価格が決まるため、不動産所有者の死後に課税された場合、土地や不動産の価値が上がったにも関わらず税金面で相対的に損をすることになります。将来的に価値の上昇が想定できる物件の場合、生前贈与を選択するメリットは大きいと言えます。

投資用不動産を生前贈与する際の注意点

生前贈与のメリットを確認したところで、注意点も同様にご紹介します。相続税とは異なる税金が掛かる点や、特定の制度を使えなくなる点が注意すべきポイントとなります。そのため、土地や不動産の今後の価値の推移を検討し、通常の相続と生前贈与を天秤に掛ける必要があります。それぞれ確認していきましょう。

登録免許税と不動産取得税が掛かる

相続ではなく生前贈与を選んだ場合、登録免許税と不動産取得税という税金が課せられます。

登録免許税は不動産所有者の名義変更が発生した際に課せられる税金で、固定資産評価額の2%が登録免許税となります。相続による登録免許税は固定資産評価額の0.4%のため、登録免許税においては生前贈与の方が相続よりも高くなるデメリットがあります。

不動産取得税は土地や建物の取得時に課せられる税金で、課税標準額の4%が不動産取得税となります。不動産取得税は相続では発生しない税金のため、こちらも生前贈与における税金面でのデメリットと言えるでしょう。

生前贈与と相続のどちらを選ぶかは、先述の計算式や表を参照した税金の計算に加え、登録免許税と不動産取得税を踏まえた比較検討をする必要があります。

小規模宅地等の特例を利用できなくなる

一定の要件を満たした場合、相続した土地に掛かる相続税を最大80%減額できる仕組みを「小規模宅地等の特例」と呼びます。

高度経済成長期を経て地価が上昇した1980年代、相続税が払えず土地を手放さなければならない人が現れたため、200平方メートルまでの小規模宅地の課税評価額を20%減算することから始まった制度です。現在では居住用宅地であれば330平方メートル分を80%減算する規定となっており、制度を利用することで相続税を減額できます。

相続ではなく生前贈与を選択した場合、この特例を利用することができなくなる点に注意しましょう。

土地や不動産の価値が下がるリスクがある

生前贈与は相続よりも課税評価の時期が早まるため、土地や不動産の価値が上がる場合はメリットになりますが、価値が下がる場合は損失に繋がります。不動産の価値が生前贈与時には6,000万円、相続時には5,000万円となる場合、相続の方が課税対象額が安くなります。

計算式や表による比較のみでなく、贈与対象となる不動産の価値が将来的にどう推移するかを踏まえて検討することを推奨します。

まとめ

今回の記事では、生前贈与と贈与税の基礎知識をご紹介し、生前贈与を選択するメリットとデメリットをご紹介しました。

今回見たように、贈与税・相続税には税制的な計算式のみでなく、対象者の年齢等の条件や課税時期の不動産価値といった複数の要因が合わさって算出されます。どの制度が最も節税となるかは事例によって異なるため、専門家による協力のもと最適な選択をすることを推奨します。当社の不動産コンサルタントの知見を、ぜひご活用ください。

この記事の監修: 不動産投資コンサルタント 釜田晃利

老舗不動産投資会社にて投資用区分マンションの営業マンとして約10年間従事したのち、2015年にストレイトライド株式会社にて不動産事業をスタートしました。現在は取締役として会社経営に携わりながら、コンサルタントとしてもお客様へ最適な投資プランの提案をしています。過去の経験と実績をもとに、お客様としっかりと向き合い、ご希望以上の提案が出来るよう心がけています。

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