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【投資家必読】都心中古マンションで「ワニの口」拡大中!価格乖離から見る市場の転換シグナルとは

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不動産市場に「ワニの口」という言葉が飛び交うようになりました。売り出し価格と成約価格の差が上下に開いていく様子が、口を開けたワニに似ていることからそう呼ばれます。売り手が強気な値段をつける一方、実際に取引が成立する価格はそこまで上がっていない。この差は、買い手がついていけなくなりつつあるサインです。

この記事では最新のレインズデータをはじめとした複数の一次資料をもとに、「ワニの口」が生まれた背景と今後の見通し、不動産投資家が今押さえておくべきポイントをまとめしました。データを読みながら投資判断の参考にしてください。

不動産市場で広がる「ワニの口」とは?

首都圏の中古マンション市場では、売り出し価格と成約価格のズレがはっきり数字に出ています。ただしこれは「中古が売れていない」サインではなく、「売り手の期待と買い手の現実がかい離している」サインです。何がどのくらいズレているのか、まずデータで確認しましょう。

首都圏の中古マンションで売り出し価格と成約価格が乖離

東日本レインズが公表した2026年2月のデータを見ると、成約価格と売り出し価格・在庫価格の間に大きな差が出ています。

価格区分 金額 前年同月比
成約価格 5,493万円 +9.5%
新規登録(売り出し)価格 6,294万円 +25.0%
在庫価格 6,168万円 +30.7%

参考東日本レインズ「月例速報 Market Watch サマリーレポート 2026年2月度」

成約価格も着実に上がっており、16カ月連続の上昇が続いています。問題は売り出し価格の上昇率が成約価格の約2.5倍に達していること。売り手が「物価も上がっているし、もっと高く売れるはず」と強気な値をつけるほど、成約に至らない高額な物件が在庫として積み上がります。その結果、在庫価格が極端に上昇する構造になっています。

売り手は強気、買い手はついていけない構造に

同じレインズのデータを㎡単価で見ると差はさらに明らかです。2026年2月の成約㎡単価は85.61万円/㎡(前年同月比+8.2%)なのに対し、新規登録㎡単価は108.83万円/㎡(+24.1%)、在庫㎡単価は106.60万円/㎡(+29.5%)に達しています。売り出されている価格と実際に取引が成立した価格の差は1㎡あたり約23万円60㎡の物件に換算すると約1,380万円もの開きがある計算です。

ただし、成約件数は4,241件で前年比+2.1%と16カ月連続で増加しています。つまり「売れる物件は売れている」のが実態で、問題は成約価格より1,000万円以上高い値をつけた物件が売れずに在庫として積み上がっていることです。この二極化が「ワニの口」の本質といえます。

「ワニの口」が示す実需層の状況:3つの市場データ

「ワニの口」を引き起こした要因として、中古・新築・賃貸の3つの市場データを見ていきましょう。中古が意外に底堅い一方で、新築と賃貸に深刻な「限界」が表れていることが分かります。

中古マンション:首都圏成約価格5,493万円、前年同月比16カ月連続で上昇中

さきに触れたように、東日本レインズの2026年2月月例速報によると、首都圏全体の成約価格は5,493万円(前年比+9.5%)で16カ月連続の上昇。取引は止まっていません。しかしエリア別に見ると、成約価格の上昇率に明確な差があります。

エリア 2026年2月成約価格 前年同月比
東京都区部 8,010万円 +13.1%
多摩地区 4,039万円 +9.5%
神奈川県 14,151万円 +5.8%
埼玉県 2,545万円 +6.1%
千葉県 2,573万円 +1.9%

参考東日本レインズ「月例速報 Market Watch サマリーレポート 2026年2月度」

郊外エリアは3,000〜4,000万円台と価格は手頃ですが、上昇率は数%。この価格帯は地域の会社員世帯の収入水準に引っ張られるため、そこが事実上の天井になります。

一方、都区部は倍近い8,010万円という水準でも+13.1%と全エリアでもっとも大きく上がっています。富裕層・高収入の共働き世帯・海外投資家など複数の買い手層が重なっており、郊外とは価格上昇の構造が根本的に違うのです。

投資の観点では「安く買えるか」より「売るときに値上がりしているか」「買い手が見つかるか」が重要。都区部の中古は、その両方の条件を満たしやすいといえます。

新築マンション:全国24都道府県で価格が年収の10倍超で共働き世帯も手が届かず

「ワニの口」を引き起こした主因はここです。2024年に新規分譲された新築マンションの平均価格は、全国の半数以上にあたる24都道府県で平均年収の10倍を超えました。東京都は年収の約18倍に達しています。一般的な会社員の家庭には手が届きにくい存在になりつつあるのが現実です。

参考日本経済新聞「新築マンション、24都道府県で年収の10倍超に」

売れ行きにも影響が出ています。不動産経済研究所の調査によると、2025年の首都圏新築マンションの初月契約率は63.9%で2年連続で70%を下回りました。70%以上が好調のラインとされていますが、千葉県以外はすべてのエリアで割り込んでいます。

参考不動産経済研究所「首都圏 新築分譲マンション市場動向 2025年のまとめ」

一方で、新築物件や高額な中古物件が手に入らなくなった実需層は、比較的安価で手が届く価格帯の中古物件に流れています。そのため、中古の需要は今後も維持される見通しです。中古物件が「ワニの下の顎」を支えています。

賃貸市場:大家の希望賃料12.2%上昇も借り手の予算は4.9%増のみ

「ワニの口」は売買市場だけの現象ではありません。賃貸市場でも同じ構造が出ています

LIFULL HOME'Sの2025年1月版レポートによると、東京23区のシングル向き掲載賃料(=大家の希望額)は前年同月比11.5%増の106,174円まで上がりました。一方で、実際に借り手が問い合わせた物件の平均賃料(反響賃料)の伸びは4.9%増にとどまっています。

参考LIFULL HOME'Sマーケットレポート2025年1月版

裏を返すと、反響賃料(借り手が動いた価格帯)に合わせた賃料設定をした物件には引き続き需要があります賃貸でも「実需が届く価格帯」で設定した物件が選ばれるのです。

買えないから借りる、借りても貯まらない悪循環の構造

新築・中古・賃貸が互いに連鎖して「ワニの口」を広げています。この悪循環の構造を理解すると、なぜ「実需帯の中古物件」に需要が集まるのかが見えてくるでしょう。

マンション購入を諦めた層が賃貸に滞留

新築マンションが年収の10倍を超える水準になるなか、購入を考えていた層が賃貸にとどまる傾向が強まっています。本来であれば数年以内に購入するはずだった世帯が、価格高騰によって購入を先送りにし、賃貸に残り続ける期間が長くなっているのです。

そして購入を諦めた世帯が都心部の賃貸市場に積み上がり、空室が埋まりやすい状況が続いています。

家賃上昇で頭金が貯まらず購入がさらに遠のく

賃貸にとどまる人が増えると家賃が上がり、頭金を貯めにくくなります。購入のタイミングがさらに先送りになる悪循環です。

  • 新築価格が高騰→実需層が中古へ流れる
  • 中古価格も上昇→手が届かない層が賃貸にとどまる
  • 賃貸需要が増える→家賃が上がる
  • 家賃負担が重くなる→頭金が貯まらず、購入がさらに遠のく

ただし、この構造は逆に言えば、賃貸にとどまっている層が「潜在的な中古購入予備軍」として市場に積み上がり続けることを意味します。万が一にも価格が下がってきて、この層が積極的に購入するようになると、再度の大幅な価格上昇が起きる可能性も否定はできないでしょう。

結果、購入意欲減退が市場の在庫増加につながる形に

一般の買い手が手を出せない高額帯では、物件が売り出されても取引に至らず在庫として積み上がります2026年2月時点で在庫価格が前年比+30.7%まで上昇しているにもかかわらず、成約価格の上昇が+9.5%にとどまっているのは、高額帯の在庫が売れ残ったまま価格だけ上がり続けているためです。

一方、実需が届く価格帯の中古物件では成約件数が増加しています。高額帯と実需帯の二極化が、「ワニの口」市場の本質です。

「ワニの口」により価格は下がるのか?供給と需要から見る今後の見通し

「実需帯の中古」が有利な状況は続くのでしょうか。供給側と需要側のデータから見通しを整理してみましょう。

供給が減り続ける⇒価格の下支えに

首都圏の新築マンション供給戸数は減少が続いています。国土交通省のデータによると、2025年の新設住宅着工戸数は74万667戸で前年比6.5%減と、3年連続の減少となりました。

参考国土交通省「建築着工統計調査報告(令和7年計分)」

新築の供給が減るほど、需要は中古に向かいます。この構造は当面大きく変わることはなく、実需帯の中古への需要が維持される見通しです。

富裕層・投資家需要で超高額帯は底堅い

都心の超高額物件には、株で資産が増えた国内の富裕層と、円安・利回りの差を狙った海外の投資家の両方から買い需要が入っています。現金購入や高い頭金比率で動けるため、金利が上がっても足が止まりにくい層です。

政府が転売規制の強化を検討する動きはあるものの、現時点では都区部の超高額帯は値崩れしにくい状態が続いています。ただし、一方で「超高額帯と実需帯の中間」の高額物件は需要が落ちており、価格の大幅な下落もあり得るでしょう。

ただし実需層が買えない価格帯では成約が鈍くなるリスク

2026年2月の月例速報では、新規登録価格が6,294万円(前年比+25.0%)に対し、実際に成約した価格は5,493万円(+9.5%)と801万円の開きがあります。強気な値段をつけて売り出しても、買い手がその価格で動かなければ在庫として積み上がるだけです。つまり、売り出し価格ではなく成約価格を基準に、需要のある価格帯の物件を選ばないと、出口で詰まります。

参考東日本レインズ「月例速報 Market Watch サマリーレポート 2026年2月度」

「ワニの口」市場で不動産投資家が今注目すべき3つのポイント

「ワニの口」が示す市場の変化は、新築高額帯のリスクと実需帯中古のチャンスを同時に教えてくれます。今の市場で注目すべき3つのポイントを整理しました。

流動性が高い「実需層が買える価格帯の物件」に目をつける

売り出し価格ではなく、成約価格の水準で物件を選びましょう。成約事例を見れば、その価格帯で実際に買い手がついているかどうかが分かります。

  • 成約価格に近い水準の物件:買い手がつきやすく、出口の見通しが立てやすい
  • 売り出し価格や在庫価格に近い水準の物件:売却時に売りにくくなるリスクがある

売り出し価格と成約価格の差を無視して購入すると、後で売るときに値下げを迫られる側に回ります。賃料設定も同じで、大家の希望賃料と借り手の実際の予算には差があり、相場からずれた設定は空室を長引かせるだけです。物件を検討するときは、まずレインズの成約事例で「実際にいくらで売れているか」を確かめてから動きましょう

安定した賃貸需要が見込めるエリアを見極める

新築を買えなかった層が賃貸にとどまり続けており、都心部の賃貸需要は比較的安定しています。ただし、具体的にエリアを選ぶときは以下の点を確かめましょう。

  • 駅近・コンパクト物件が多く、単身者や共働き世帯の需要が厚いエリアかどうか
  • 新築の供給が少なく、中古・賃貸への流入が見込めるエリアかどうか

新築の供給が過去50年で最低水準に向かうなか、購入を諦めた世帯が都心の賃貸に残り続ける流れは当面続きます。需要の厚いエリアを選ぶことが、長期的な空室リスクを下げることにつながるでしょう。

売却時の「出口戦略」でも買い手がつく価格設定が重要になる

投資の成否を分ける「売却時」に買い手が見つかりやすいかどうかは、エリアと価格設定で変わります。

  • 売却価格は周辺の成約事例を基準に設定する
  • 買い手の層が厚いエリアかどうかは、レインズの成約件数と成約価格の推移を見て判断する

郊外は地元の会社員世帯がほぼ唯一の買い手で、その収入水準が価格の上限になります。都心部は「住むために買う人」「資産として持つ人」「海外からの投資家」と目的の異なる買い手層が重なっており、一層の需要が落ちても別の層が動く分、価格が崩れにくいです。

エリア選びから出口戦略まで、不動産投資にお悩みの方は東京23区を中心とした都市部の中古区分マンション投資に特化したTOKYOリスタイルの無料相談をご活用ください。

まとめ

「ワニの口」が広がっているといっても、怖いのは成約価格より1,000万円以上高い値をつけた高額帯の在庫積み上がりです。中古物件は16カ月連続で取引が増えており、新築が手に入らなくなった実需層の受け皿として動いています。新築供給が過去50年で最低水準となっている中、この「実需層の中古優位」の流れは当面続くとみられるでしょう。

そして今の市場で重要なのは、売り出し価格ではなく成約価格を基準とした物件選びです。データを読み解けば、どのエリア・どの価格帯に実需が集まっているかが見えてきます。

東京・新宿に本社を構えるTOKYOリスタイル(ストレイトライド株式会社)では、こうしたデータをもとに投資判断をサポートしています。無料会員登録で見られる非公開の優良物件から気になるものがあれば、無料相談でお気軽にご相談ください。

執筆者:及川颯

この記事の執筆: 及川颯

プロフィール:不動産・副業・IT・買取など、幅広いジャンルを得意とする専業Webライター。大谷翔平と同じ岩手県奥州市出身。累計900本以上の執筆実績を誇り、大手クラウドソーシングサイトでは契約金額で個人ライターTOPを記録するなど、著しい活躍を見せる大人気ライター。元IT企業の営業マンという経歴から来るユーザー目線の執筆力と、綿密なリサーチ力に定評がある。保有資格はMOS Specialist、ビジネス英語検定など。

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この記事の監修:ストレイトライド編集部

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