不動産投資TOKYOリスタイル

特許取得

不動産投資を投資家目線でアドバイス
東京23区・駅近・低価格帯

日銀の次期総裁候補は誰?金融緩和と不動産投資に与える影響も解説!

日銀, 次期総裁, 候補, 金融緩和

現日本銀行の総裁である黒田東彦氏は、2023年4月8日に任期が満了となります。日本銀行は金利や量的緩和といった政策を定める機関のため、次期総裁が誰になるかについて、投資家を中心に注目が集まっています。

不動産投資においても例外ではなく、金利の上下はキャッシュフローに影響し、量的緩和は融資の下りやすさに影響を与えます。次期総裁の政策がどうなるかによって、不動産投資戦略が大きく変わると言っても過言ではありません。

そこでこの記事では、日銀の次期総裁候補について紹介しながら、日銀の黒田総裁の政策について振り返り、不動産投資への影響を見ていきます。今後の投資計画のため、ぜひ理解を深めていきましょう。

日銀の次期総裁の候補

日銀の次期総裁候補として、雨宮正佳氏・中曽宏氏・浅川雅嗣氏の3名の名前が挙がっています。黒田東彦氏の続投の可能性も含めて、それぞれの候補について見ていきましょう。

日本銀行の総裁について

まずは日銀の総裁とは何かについて簡単に解説します。

前提として、日本銀行は日本の中央銀行であり、物価と金融システムの安定を目的とした金融機関です。国債の発行や国庫金の管理、為替介入といった国の資金や金融政策に密接に関わるため、「政府の銀行」とも呼ばれています。

この日本銀行の意思決定は、日本政府と連携を取りながら「政策委員会」という機関によって行われます。政策委員会は総裁1名・副総裁2名・審議委員6名で構成され、年8回の日銀政策決定会合によって、日銀の政策が定められます。

総裁は政策委員会のトップであるため、日本の金融政策の方向性を定めるリーダーと言えます。日銀の総裁は内閣によって任命され、国会によって承認されます。すなわち、次期総裁は岸田現総理大臣の意向を汲み、与党の施政方針をより反映する資質が問われると考えられます。

ブルームバーグによると、エコノミスト30名に次期総裁の候補を3名挙げる調査を行ったところ、雨宮正佳氏が29名・中曽宏氏が28人とほぼ同列で有力視されています。続いて、浅川雅嗣氏を9名が候補に挙げています。それぞれ見ていきましょう。

日銀の次期総裁候補その1:雨宮正佳氏

雨宮正佳(あまみやまさよし)氏は日銀の現副総裁で、安倍政権下での国債購入の上限撤廃を始め、現日銀における金融政策の企画・立案を担っていると言われています。

財務省の関係者からは「黒田総裁に推されるのは雨宮氏」という声も上がっており、現政策委員会での実績や財政界とのつながりから有力候補と見られています。

現日銀での雨宮副総裁は黒田総裁を支える姿勢を一貫しており、2022年7月に開かれた岩手県金融経済懇談会においても、金融緩和を継続する必要性を説いています。

日銀の次期総裁候補その2:中曽宏氏

中曽宏(なかそひろし)氏は日銀の元副総裁で、2013年から2018年まで副総裁を務めていました。国際的な金融政策に実績があり、特にリーマンショック以降の世界的な金融危機への対応に実績があります。

経済学者からは、アメリカの景気後退を始めとする世界的な金融情勢の不安定化に際して、「国際的な実績のある中曽氏がより効果的に対応できるのでは」という声も上がっています。

中曽氏は東京国際金融機構の現会長を務めています。アベノミクスに対し「負担がかかりすぎた」と指摘しつつ、潜在成長力の引き上げが物価や金利の上昇を招き、「金融政策が正常化できる」と述べています。

日銀の次期総裁候補その3:浅川雅嗣氏

浅川雅嗣(あさかわまさつぐ)氏は財務省出身で、アジア開発銀行(ADB)の総裁兼理事会議長を務めています。

麻生太郎氏の首相時に秘書官を務めていた経験もあり、黒田現総裁と同じく元財務官僚であることから、「現行政権との連携が重視された場合に適任」とする声があります。

ただし、総裁の最有力候補は雨宮正佳氏と中曽宏氏の2択で、浅川氏は副総裁の最有力候補との見方があります。アメリカの財務長官にイエレン氏という初の女性が起用されたことも影響し、副総裁は女性1名を含み、もう1名の枠に浅川氏が就任するという予測も立っています。

日銀の次期総裁候補その4:黒田東彦氏

日銀総裁は任期満了後に再就任することが可能であるため、黒田東彦(くろだはるひこ)氏が再度総裁となることも理論上ではあり得ます。実際に黒田氏は2期連続で総裁を務めており、岸田氏の推薦と国会の議決次第では3期連続の就任も実現します。

一方で、黒田氏自身は参院財政金融委員会にて「再任の希望はまったくない」と話しており、続投には消極的な意向を示しています。

ただし、積極的な金融緩和による経済回復を目指す「リフレ派」や、堅実な政策で知られる岸田政権に推されることで、再び総裁となる可能性はゼロではないと言えます。

日銀の黒田総裁の政策

次期日銀の総裁候補を見たところで、現総裁である黒田氏の政策についておさらいします。キーワードは「異次元緩和」「マイナス金利」「長短金利操作」です。それぞれ見ていきましょう。

黒田総裁の金融政策その1 異次元緩和

黒田総裁は2013年3月の就任から現在に至るまで、一貫した量的・質的な金融緩和政策を取っています。これまでの金融緩和とは規模が異なることから、「異次元緩和」とも呼ばれています。

金融緩和とは、簡単に言うと景気促進のために金利を下げることを指します。

金利が下がることでお金が借りやすくなり、企業の設備投資や個人の住宅・自動車等の購入が活発となり、経済が活性化します。経済が活性化するとモノの価値が上がるため、値段が上がりインフレ傾向になります。

黒田総裁の就任時の2013年には、アベノミクス下で「失われた20年」を脱却するべく、物価上昇率2%の達成が目標として掲げられました。失われた20年とは、バブル崩壊後の1993年から2013年まで、日本で継続していたデフレを始めとする景気後退のことを指します。

物価上昇率2%の達成のため、金融市場操作の目標を金利から資金供給量に変更したり、長期国債の買い入れと期限の長期化を行ったり、ETFやJ-REITの買い入れを拡大したりといった、過去に見ないレベルでの金融緩和政策を取ります。この過去に例がない量的・質的な金融緩和が、「異次元緩和」と呼ばれる理由です。

黒田総裁の金融政策その2 マイナス金利

2013年から消費者物価の上昇を目指して異次元緩和が行われましたが、3年経った2016年にも2%上昇は達成されませんでした。

2020年の大阪経済4団体共催懇談会における日銀公表のデータからは、2013年からの金融緩和により物価の上昇は促進されたものの、目標となる2%は達成できていないことが分かります。

そこで、さらなる物価上昇を促す金融政策として、2016年1月に「マイナス金利」が追加されました。

マイナス金利とは、民間銀行が日銀の当座預金口座に預けているお金に対し、-1%の金利を貸す政策です。我々が銀行にお金を預けていると、利子により預金が少しずつプラスになります。マイナス金利は反対に、お金を預けていると利息によって預金が減っていきます。

民間銀行が預金を抑制されることで、企業や個人への貸し出しを増やす流れが生じます。その結果、企業や個人がさらに銀行からお金を借りやすくなり、経済がより促進され物価上昇を後押しする形となります。

このように、異次元緩和に追い打ちする形でのインフレ誘導がマイナス金利政策です。「個人がお金を借りるだけでお金が増える」といった政策ではないため勘違いしないようにしましょう。

ただし、マイナス金利によって住宅ローン金利が下がることもあるため、「金利が下がって以前よりも得になった」という認識は誤りではありません。

黒田総裁の金融政策その3 長短金利操作

上記のグラフから分かるように、異次元緩和に加えてマイナス金利を導入してもなお、消費者物価指数の上昇率は2%を超えませんでした。そこで、黒田総裁が次に行った政策が「長短金利操作」です。

マイナス金利は日銀の当座預金への短期的な金利が対象となるため、短期金利操作に該当します。長短金利操作では短期金利に加え、長期金利をコントロールする施策が行われました。

例えば、国債は満期までの期間によって短期的な金利が異なります。この金利をつないだ曲線は「イールドカーブ」と呼ばれ、この曲線が長期的な金利動向を指し示します。このイールドカーブをコントロールするべく、国債の買い入れなどによる公開市場操作が行われました。

このように、短期的な金利の変更だけでなく、長期的な金利操作も実施するのが長短金利操作です。

短期的な金利操作のみではイールドカーブのフラット化が進み、長期債権の利回りが低下するデメリットがありました。このような短期金利操作による副作用を長期金利操作で補うのが、長短金利操作の効能であり目標となります。

黒田総裁の金融政策の現在

物価上昇率2%の達成に向け、2013年から金融緩和が継続的に行われてきました。しかし、2022年現在は円安による製品値上げラッシュへの国民の不安の声が高まり、物価上昇を是としない意見が多く見られます。

そのため、物価上昇率2%というゴールポストの見直しも求められましたが、黒田総裁は依然として金融緩和政策を取っているのが現状です。物価抑制ではなく、為替介入による円安の是正に注力が見られます。

黒田総裁の任期満了後には、現行の金融緩和政策や為替介入が再検討されることが予測されます。次期総裁が就任することで、金融緩和や投資にどのような変化が生じるかを見ていきましょう。

次期総裁による金融緩和と不動産投資への影響

次期総裁の有力候補は雨宮正佳氏と中曽宏氏であることを先述しました。ただし、どちらが総裁になったとしても、日銀の政策は大きく変わらないと見られています。

経済学者の宿輪純一氏は、「現在の日本の物価水準では金融政策に違いが出てこない」「いまの日本の状況では出来ることが限られる」といった旨の発言をしており、いきなり利上げされる可能性は低いとしています。

不動産投資においては、金利が上がることで融資が下りづらくなり、また月々のローン返済額が増加するためキャッシュフローが悪化します。月々の損益をプラスにするためには、物件の購入金額を下方修正したり、購入の頭金となる自己資金の割合を増やすといった対応が必要になります。

そのため、不動産投資家にとって利上げは逆風となると言って差し支えありません。利上げによって不動産投資への参入障壁が上がるため、良物件の競争率が下がるというメリットもありますが、一般的な個人投資家にとってはデメリットの方が大きいでしょう。

金融緩和の対となる「金融の引き締め」によって利上げが実施されることは、多くの投資家にとって懸念材料となります。ただし、先述のとおり現在の日本の経済状況では、突然利上げが実施される可能性は低いと見られます。

堅実な政治体制を取る岸田政権であることも、金利の現状維持を後押しする材料となります。おさらいになりますが、日銀は国の資金や金融政策に密接に関わる「政府の銀行」であり、日銀の総裁は内閣によって任命されます。

日本の経済状況が不安定な中で、日銀総裁の金融政策が内閣の支持率に大きく影響を与えることは、岸田政権も認識しているはずです。岸田政権下で初の就任となる日銀総裁は、誰であっても急激な金融政策の変化を起こさない可能性が高く見られます。

ただし、不動産は性質上、売買に数ヶ月の期間が掛かります。金利の変化に兆候が見られた場合にすぐ行動に移せるよう、特に総裁交代となる2023年1月~4月頃は、金融政策の動向のチェックに力を入れることをオススメします。

まとめ

今回の記事では、日銀の総裁の交代について、次期総裁候補や現総裁の政策、不動産投資に与える影響についてご紹介しました。

利上げがすぐ起こる可能性は低いとしましたが、金利上昇リスクは常に視野に入れるようにしましょう。金利上昇リスクへの対処法には、変動金利から固定金利への切り替え・自己資金によるローンの繰り上げ返済・不動産の売却といった選択肢があります。

いずれにしても、不動産会社との連携を取ってリスク回避を進めることを推奨します。物件の売買に関して、不動産投資コンサルタントの知見を活用したい方は、ぜひ弊社の個別相談をご利用ください。

この記事の監修: 不動産投資コンサルタント 釜田晃利

老舗不動産投資会社にて投資用区分マンションの営業マンとして約10年間従事したのち、2015年にストレイトライド株式会社にて不動産事業をスタートしました。現在は取締役として会社経営に携わりながら、コンサルタントとしてもお客様へ最適な投資プランの提案をしています。過去の経験と実績をもとに、お客様としっかりと向き合い、ご希望以上の提案が出来るよう心がけています。

電子書籍13冊無料開放中

会員登録後にマイページトップから
すぐにお読みいただけます。

会員登録してダウンロード(無料)

経験豊富なコンサルタントが
投資家目線で課題をヒアリングし、
中立の観点でアドバイスを行います。

不動産投資で成功するためのアドバイスですので、お客様のご状況によっては不動産投資をあきらめていただくようおすすめする場合もございます。あらかじめご了承ください。