【2023年】東京オリンピック後の不動産価格!区分マンションが安心な理由
- 更新:
- 2022/12/26
この記事をご覧になっている読者の方々の中には、「今、不動産投資を始めるべきかどうか」でお悩みの方もいるのではないでしょうか?
私が営業マンとしてお客様と打ち合わせをしていく中でも、今不動産投資を始めるべきかどうかで深く悩まれている方が多いという印象があります。実際、世に出回っている書籍やインターネットの情報の中には、「今は不動産の価格が高騰しているから、東京オリンピックが終わるのを待った方が良い」という意見もあるようです。
しかし、その意見は本当に正しいのでしょうか?確かに、ここ数年不動産全体の価格が上昇してきているのは事実です。しかし、投資用の区分ワンルームマンションに関して言えば、この意見はあまり正しいとは言えないのではないかと思います。
ズバリ、投資用区分マンションは早い時期に始めた方が、アドバンテージになる可能性が高いと言えるでしょう。本記事では、投資用の区分ワンルームマンションをオリンピック後まで待つのではなく、なるべく早い時期から始めた方が良いと言える理由についてお伝えをしていきたいと思います。
そこでまずは、「オリンピック後に不動産価格が暴落する」という意見の根拠について、その正当性を一つずつ検証していきたいと思います。
東京オリンピック後の「2020年問題」とは?
東京オリンピック後に不動産価格が下がるのではないか、という意見が書籍やインターネットで度々言われています。これらの問題は、あわせて「2020年問題」とも呼ばれています。それでは、2020年問題が声高に叫ばれるのは、どのような理由によるものなのでしょうか?大きく分けて、以下の理由が挙げられます。
- 理由①:オリンピック後の景気減退によって、不動産の需要が下がる
- 理由②:海外の投資家が目を向けなくなる
- 理由③:オリンピック後に人口が減少する
以下で詳しく見て行きましょう。
理由①:オリンピック後の景気後退によって、不動産の需要が下がる
まず一つ目の理由は、オリンピック後に景気後退が起きるのではないか、という懸念に根ざしています。「オリンピックに向けて国がインフラの整備などを行う反動で、オリンピックが終わった後には景気が下がるばかりである」という考えを持つ方が非常に多いようです。
一方で、過去のオリンピックの歴史を振り返ってみると、オリンピック開催国の開催前後5年間のGDP(国内総生産)の平均値は、右肩上がりになっていることが分かっています。
以下のグラフは、オリンピック開催国のGDPを示したもので、開催年を1とした場合の指数の推移を示しています。
オリンピック開催国のGDP 開催年前後5年推移(開催年を1とした場合の指数推移)
このグラフの表すように、1964年の東京オリンピックから2016年のリオデジャネイロオリンピックまでの統計を見る限り、2020年の東京オリンピック後の景気も右肩上がりになる可能性が高いのではないかと思います。少なくとも「オリンピック後に必ず景気が下がる」とは言い切れないのではないでしょうか。
以上の理由から、オリンピック後の景気減退説については、やや根拠が薄いことが分かって頂けるでしょう。
理由②:海外の投資家が目を向けなくなる
オリンピック後に価格が暴落すると言われる二つ目の理由は、これまでタワーマンションをキャピタルゲイン狙いで「爆買い」してきた外国人投資家が、オリンピック後に手放すのではないかという予想をもとに述べられています。
確かに、2013年ごろから不動産価格の値上がりを期待して外国人投資家が日本のマンションを購入していったのは事実です。実際に当時タワーマンションを購入した投資家の多くは、不動産価格の高騰によって大きな売却益が得られることでしょう。
一方で私は、この外国人投資家による売り傾向によって投資用ワンルームマンションが受ける影響は、それほど大きなものではないと予想しています。というのも、これまでの海外の夏季オリンピック開催国の住宅価格推移を見てみても、オリンピック後に価格が下落しているという傾向が読み取れないためです。
過去のオリンピック開催国の住宅価格
過去4度のオリンピックであるアトランタ五輪(1996年)、シドニー五輪(2000年)、アテネ五輪(2004年)、ロンドン五輪(2012年)では、グラフからも読み取れるように大会開催後に住宅価格が継続的に上昇しているのです。
もちろん、全ての諸条件が同じということはないので、上述の統計資料をもって「東京オリンピック後に不動産価格が絶対下がらない根拠だ」と断言することは出来ません。とはいえ、各大会でも、五輪前の景気上昇を狙って不動産を購入した海外投資家はいたはずです。にもかかわらず不動産価格が下落していないという事実は、2020年東京オリンピックにも通ずるものがあるのではないかと考えます。
理由③:オリンピック後に人口が減少する
2020年問題において不動産価格が暴落すると言われる理由の3つ目に、「オリンピック後に日本の人口が減少するから」という意見があります。確かに、日本全体でみると既に日本の人口は減少傾向にあることから、オリンピック後に人口が減少するというのはあながち間違いではありません。
しかし、東京に目を当てると状況は異なります。日本全体の人口が減少傾向にある中で、東京だけは人口の流入による増加が見込まれているのです。東京都によると、少なくとも2025年までは東京の総人口は増え続けることが予測されています。
さらに、都心3区の「千代田区」「港区」「中央区」については、なんと2040年まで人口の増加が続くと予測がされています。
参考マンションデータplus「人口予測が示唆する都心マンションが値下がらない理由」
ここからも分かる通り、東京の都心3区を中心としたエリアは、オリンピック後も継続的に人口の増加が見込まれていることから、引き続き高い賃貸ニーズを維持し続けることでしょう。その為、オリンピックが終わることによって人口が減少し、空室率が上昇して不動産価格が暴落する、という意見は、都内の投資用ワンルームマンションについていえば当てはまらないと言えます。
融資が引けるうちに、購入を検討するべき
ここまで、東京オリンピックの終了に伴う不動産価格の下落を主張する意見の根拠について一つ一つ考察を行ってきました。そして上記の通り、23区内の投資用ワンルームであれば、そこまで価格に急激な変動がないだろうということが分かって頂けたと思います。
「それが分かったうえで、やはり東京オリンピックが終わるまで状況を静観したい」という方もいるかもしれません。確かに、上述した内容についてはあくまで予測に過ぎませんので、実際にどのような価格の変動をたどるのかを見極めたい、という気持ちは非常に大切であると思います。
一方で、投資用物件の購入を先延ばしにすることには、リスクも存在することは覚えておいてください。それは「物件を買えないリスク」です。いくら東京オリンピック後に価格の暴落が起こる可能性が低かったとしても、それを世論が懸念し始めた場合、金融機関が融資の貸し渋りをし始める可能性もゼロではありません。
つまり、オリンピック後に景気が減退することを銀行が予期した場合には、ローンが通らず物件を買えなくなってしまうリスクがあるということです。
「状況を静観していたら、最終的に一軒も買えなかった」というのでは、全てが時間の無駄になってしまいます。逆になるべく早い時期に購入すればするほど、毎月の元本返済が進み、自身の資産形成を早期から行えるようになるのです。
そういった意味で、投資用不動産の購入時期を検討されている方がいらっしゃいましたら、「融資が付くうちに」なるべく早い段階で保有するのが良いでしょう。
「東京オリンピック延期」で不動産業界に起こり得ること(2020年5月追記)
2020年3月24日、国際オリンピック委員会(IOC)は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックを受け東京オリンピックを延期すると発表しました。
現段階では2021年夏の開催に延期するとの見解ですが、まだ確実なことはいえません。中止かも知れないとの声も上がっていますが、先行きは不透明な状態です。
またこの発表を受けた後、2020年4月7日に「緊急事態宣言」が発令されました。
宣言により休業店舗や財政難に陥る企業が相次ぎ、経済に大きな影響を与えています。財政破綻した企業も出ていることからも、今後さらに経済は冷え込むでしょう。緊急事態宣言が解除されたとしても、一度低下した「消費活動」はなかなか上がらないだろうと考えられます。
このような不測の事態や東京オリンピックの延期からも、しばらくは経済全体が落ち込むことが予想されますが、実際に不動産業界への影響はどうなるのでしょうか。
これに関して、1人の営業マンとしての知見を述べたいと思います。
不動産業界の影響はどれくらいあるか?
東京オリンピックの延期や新型コロナウイルス感染症の影響により経済の落ち込みは見受けられますが、不動産業界としてはそこまでの影響はないと考えます。
それはなぜかというと、経済が落ち込み不安が高まることで、逆に不動産投資に参入する人が増えると予想できるからです。また不安を感じた投資家も、物件購入に参入するかもしれません。
このように参入者の絶対数が増えることにより、不動産業界は逆に盛り上がるのではないかとすら思うのです。
またこのように考える背景には、2008年に起こったリーマンショックがあります。
世界の経済に多大な影響を与えたリーマンショックでしたが、実は不動産業界への影響だけを見ると、リーマンショック前と後で数字に大きい変化があるわけではなかったのです。次に、リーマンショック後の情勢を読み取り、今後の不動産業界の動向について考えていきます。
リーマンショック後の動向から今後を読み取る
現状の先行きが不透明な経済状況ですが、消費活動の低下と共に経済の落ち込みを考えるとその影響はどこまで拡大するかは分かりません。
しかし、先を予測することは非常に重要です。今回は、同じように世界の経済に大きな影響を与えたリーマンショックを参考に見てみましょう。
リーマンショックとは、当時世界最高峰の投資銀行であった「リーマン・ブラザーズ」の経営破綻から起きた経済危機です。この時金融市場が止まったため、様々な企業が共倒れし多くの人に影響が及びました。歴史の中でも大きな経済危機です。
しかし不動産業界を見てみると、リーマンショック後に若干の落ち込みはありましたが大暴落までとはいかなかったのです。当時は自宅用のマンションが売れ残り、価格が下がっていました。意外かと思われますが、投資用マンションに関しては大きな落ち込みは無かったのです。それにリーマンショックは「金融市場が動いていないため」に大幅に価格が下がりましたが、現在の金融市場はそのままです。
リーマンショックとは大きく違い金融市場が生きているため、不動産業界に大きい影響はないのではないかと考えています。もし物件価格が下がるとしたら自宅用のマンションではないかと、過去のデータから読み取れます。
経済状況の悪化により不動産価格が大幅に下落するということも言われていますが、現時点では考えにくいというのが私の意見です。
まとめ
ここまで不動産、特に投資用マンションについて、東京オリンピック開催後の価格変動に大きな影響がないことを解説してきました。東京オリンピック開催は延期されましたが、現在の経済の落ち込みは東京オリンピック開催後以上のものになるかも知れません。しかし解説してきた通り、不動産業界だけで見てみると大きな影響は無いと考えられます。
リーマンショック後の数字からも、大きく投資用マンションの価格が下がったということはありませんでした。
先行きが見えない状態ではありますが、今後不動産投資への参入者が増えることも予想されることも含め、「買えないリスク、持てないリスク」があるため、早い段階で物件購入を検討するのが良いとお伝えします。
確かに現状においては経済への不安も大きいですが、過去の数字などを参考にして買い時を見極める必要があります。投資用マンションに関しては「買いたい時が買い時」といえるのではないでしょうか。
- 困ったらプロに相談するのがベストです。
小さな疑問でも、自身で解決するより的確な回答を得ることができます。常に最新の情報を把握しているため、情勢に応じたアドバイスも受けることができるでしょう。今後の不動産業界の展望に関する質問や、物件検討時期についてご相談がございましたら、是非当社までご相談下さい。