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築古物件の火災保険における「不正スキーム」とは?現在の保険金額相場や注意点も解説

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築古物件の火災保険をめぐって、不正なスキームによる保険金詐取事件が相次いで発覚しました。この事態を受けて、2022年10月には保険業界全体で審査基準や契約の仕組みが大きく見直されています2025年現在、築古物件でも火災保険への加入は可能ですが、以前と比べて審査が格段に厳しくなっているのが実情です。

この記事では、築古物件の火災保険で起きていた不正スキーム問題の実態や、制度変更の背景を解説。そして現在の保険金額相場、不正に巻き込まれないための注意点など、築古物件の火災保険契約のポイントまで徹底解説します。築古物件の購入・賃貸経営を検討している方はチェックしておきましょう。

築古物件の火災保険で起きている不正スキーム問題

築古物件の火災保険では、悪質な業者や不動産オーナーによる保険金詐取事件が深刻な社会問題となりました。まずは、保険金を不正に受け取る「不正スキーム」の詳細を見ていきましょう。

200万円の古民家が全焼して7,000万円超の保険金が支払われた事例があった

2022年、岐阜県飛驒市で発生した火災では、200万円で購入した古民家の焼失に対して、計約7,300万円もの共済金(保険金)が支払われる事件がありました。この事件で逮捕されたのは損害保険調査会社の元調査員で、業界では火災保険分野の「エース」と呼ばれていた人物です。具体的な手口は以下のとおり。

  • 200万円で木造2階建ての古民家を購入する
  • 建物だけで最大6,000万円を保障する契約を保険会社と締結する
  • 購入の3ヶ月後に古民家に放火して延べ約300平方メートルを全焼させる
  • 保障の満額に加えて片付け費用や見舞金などを受け取る

参考産経新聞「200万円の岐阜の古民家、火災保険で7300万円に焼け太り エース調査員の黒い錬金術」

実は、火災保険の保険金額を建物の時価ではなく、建て替えに必要な費用である「再取得価額(再調達価額)」をベースに設定する契約はわりと一般的です。保障額を時価で決めてしまうと、物価上昇や建築費の高騰の影響を受け、建て替え費用をまかなえない事態が起きうるためです。

たとえば40年前に2,000万円で建てた住宅でも、現在の建築費相場では3,000万円以上かかるケースが多くあります。そのため、この仕組み自体に問題があるわけではありません。むしろ、火災で住宅が全焼した際に再建できるだけの保険金を受け取るためには必要な仕組みといえます。

しかし、この正当な仕組みを悪用し、故意に火災を起こして高額な保険金を詐取する事件が相次いだことが問題となりました。

高額な保険金を受け取り関係者で分配していた

火災保険の知識を持つ悪質な業者が中心となり、複数の関係者で保険金を分配する組織的な犯行が行われていました。典型的な不正スキームの流れは以下の通りです。

  • 悪質なコンサルタントやリフォーム会社が築古物件のオーナーに接近する
  • 「火災保険を使って実質無料で修繕できる」などと持ちかける
  • 経年劣化による破損を自然災害によるものと偽って保険金を請求する
  • 保険金が支払われたら、業者が成功報酬として30%〜50%以上を受け取る
  • 悪質なケースでは故意に火災を起こして保険金を受け取り、関係者で分配する

以前の火災保険は、建物を実際に修理したかどうかに関係なく、保険金が前払いされる仕組みでした。「自然災害でできた損傷なので、保険金の請求が可能です。ただし、実際に修理するかどうかの判断は任せます」と提案し、オーナーを不正請求に誘導していたのです。

100万円の保険金が支払われても、業者への手数料を支払い、手元に残るのは50万円程度というケースも珍しくありませんでした。不正請求が横行した結果、保険会社の損害が膨らみ、健全な契約者の保険料負担増にもつながる事態となったのです。

2022年10月には築古物件の火災保険の審査や仕組みを変更

築古物件をめぐる不正請求の増加を受けて、損害保険業界は2022年10月に火災保険の審査基準や契約の仕組みを大幅に見直しました。以下で詳しく解説します。

築古物件での不審火が増えたのが変更の背景

築年数の古い木造住宅や空き家などで原因不明の火災が相次ぎ、2015年頃から火災が原因の保険金支払額が増加しました。組織的な保険金詐欺のターゲットとして、古くて価値が低い物件が狙われたのが理由です。

当時、業界では代理店が現地確認をしないまま契約や処理を引き受けるケースが多く、火災の原因などを詳しく確認しませんでした。そのため不審火の多発により保険会社の損害額が急増し、健全な契約者の保険料にも影響が出る事態に。結果として、保険業界全体で制度の見直しが進められることになりました

ただし、以下の「保険金の推移」グラフからもわかるように、支払われる保険金額の大部分は、台風などの「自然災害」を原因とするものです。

火災のみが原因で保険料が大幅に上がっているわけではない、という前提はあわせて知っておきましょう。

保険金が原則後払いに変更

以前の火災保険では、建物を実際に修理したかどうかに関係なく保険金が前払いされる仕組みでした。そのため、オーナーは費用をかけずにお金を受け取れると悪質な業者に宣伝されていたのです。保険金を受け取った後、実際には修理をせずにそのまま保険金を着服するケースが多発していました。

この問題を解決するため、保険金は修理完了後に支払う「後払い方式」が原則となりました。実際に修理しない限り保険金を受け取れなくなり、不正請求が大幅に抑制されています。

ただし、修理費用を先に支払う資金がないオーナーには保険会社が修理業者に直接保険金を支払うなど、柔軟な対応を取るケースもあります。いずれにしても「保険金を受け取るだけ受け取って修理はしない」不正が難しくなったのは確かです。

契約期間が最長10年⇒最長5年に変更

以前の火災保険は最長10年の長期契約が可能でしたが、2022年10月以降、新規契約および更新契約ともに契約期間の上限が5年となりました。築古物件だけでなくすべての火災保険契約に適用されています。契約期間を短縮した背景は以下のとおりです。

  • 自然災害の増加により、長期的なリスク予測が困難になっている
  • 建築費の高騰が続いており、10年先の建築費を正確に予測できない
  • より頻繁に保険料や補償内容を見直し、適切なリスク評価をする必要がある

契約期間の短縮は、保険料の面では長期契約による割引が減少してしまうデメリットがあります。しかし一方で、定期的に契約内容を見直す機会が増えれば、建物の状態や補償ニーズに合った保険を選びやすくなるメリットが考えられるでしょう。

2025年現在、築古物件でも火災保険に加入できる?

「制度が厳しくなったということは、もう築古物件では火災保険に加入できないのでは?」と心配される方もいるかもしれません。

結論から言えば、2025年現在も築古物件で火災保険に加入することは可能です。ただし、審査基準が大幅に厳しくなっており、物件によっては加入を断られるケースも増えています。詳しく見ていきましょう。

現在も加入可能だが事前の調査内容・審査基準が大幅に厳しくなっている

2025年現在、築古物件でも火災保険への加入は可能ですが、2022年10月の制度変更以降は申込時の審査が大幅に厳格化されています。従来は申込書に基本情報を記入すれば比較的スムーズに加入できましたが、現在は記入事項やヒアリング内容が詳細化されました。

たとえば損保ジャパンでは、築40年以上の契約引き受けを2023年7月から厳格化。代理店ではなく同社が直接経年劣化などの状況を調べ、場合によっては1年のみの契約とするなどの対策を取っています。

参考読売新聞「築40年以上の住宅、火災保険に入りにくく…損害保険ジャパンが見直し」

このように築古物件では「申し込めば即契約」とはいかず、保険会社側の慎重な審査を経る必要があるのが現状です。

空き家や築50年超の木造物件はとくに審査が厳格化されている

築古物件の中でも、とくに審査が厳しくなっているのが空き家や築50年超の木造物件です。火災リスクや損害リスクがとくに高いと判断されており、保険会社が慎重な姿勢を取っています。こうした物件では、以下のような条件が付くケースが多いです。

  • 免責(自己負担)金額が通常より高く設定される
  • 風災や水濡れなど補償が一部のみに制限される
  • 保険料が通常より高額になる

また、契約を1981年以降に建てられた物件に限定する「ソニー損保」のような築年数制限をかける保険会社も増えています。つまり2025年現在、ソニー損保の場合はおよそ築44年を超える物件で火災保険の契約ができません

参考ソニー損保「古い建物でも加入できますか」

築古物件で火災保険への加入を考えている方は、まず複数の保険会社に見積もりを依頼しましょう。そこから加入できる保険会社をピックアップし、より条件の良い契約先を見つけてみてください。

【築年数別】築古物件の火災保険金額の相場

築古物件の火災保険料は、築年数によってどの程度変わるのでしょうか。以下は、東京都内の木造戸建て住宅(建物2,000万円、延床面積100㎡、耐火構造、契約期間5年、免責金額なし、家財保障や地震保険なし)を想定した場合の保険料の目安です。

築年数 年額保険料の目安
新築~4年 20,000円
5年~9年 25,000円
10年~14年 30,000円
15年~19年 37,000円
20年~24年 43,000円
25年~29年 49,000円

参考三井住友海上「すまいの保険 火災保険料かんたん見積り」

※上記はあくまで目安であり、実際の保険料は保険会社、建物の構造、所在地、補償内容などによって大きく異なります。

築年数が経過すると保険料が高くなる理由は、以下のようなリスクが高まるためです。

  • 建物の老朽化や設備の劣化により火災リスクが上昇する
  • 台風や豪雨などの自然災害で損傷が大きくなりやすい
  • 水漏れなどのトラブルが発生しやすくなる

注意したいのが、保険料のセーブを優先した結果、何かあった時に支払われる「保険金額」が不足する事態に陥ること物価上昇や建築費の高騰により、築古物件であっても再調達価額は購入時よりも高くなるケースが多くあります。万が一の際に再建費用が足りなくなる可能性があるため、保険料と保険金額のバランスが適正かどうか定期的に見直しましょう。

築古物件で火災保険の不正に巻き込まれないための注意点

築古物件のオーナーが火災保険の不正に巻き込まれないためには、悪質な業者の手口を知り、怪しい勧誘を見極めることが必要です。不正に巻き込まれないための注意点を解説します。

火災保険を投資リターンの一部として説明する業者は避ける

「火災保険の保険金も投資リターンの一部として考えましょう」「保険金が下りれば実質利回りが上がります」などと説明する不動産業者や投資コンサルタントには注意が必要です。

火災保険はあくまで、火災をはじめとする自然災害による損害を補償するための保険。当然、投資リターンを生み出すための手段ではありません。保険金を投資の収益源として考えること自体が、以下のような不正請求につながる危険な発想です。

  • 実際には経年劣化による破損を、自然災害による損害として保険金請求する
  • 保険金を受け取っても実際には修理をせず、そのまま利益として受け取る
  • 故意に建物を傷つけて保険金請求を行う

保険金を不正に受け取る行為は詐欺罪に該当し、たとえ業者に勧められたとしても、最終的に責任を負うのは契約者本人です。火災保険を投資リターンとして考えるような業者とは取引しないことをおすすめします。

「保険を使って修繕ができる」などのうまい話には乗らない

「火災保険を使って実質無料で修繕ができる」「保険金の申請をサポートします」といった勧誘には絶対に乗らないようにしましょう。悪質な申請サポート業者やリフォーム会社による典型的な手口です。消費者庁でも、こうした業者に関する注意喚起を繰り返し行っています。

参考消費者庁【「火災保険を使って実質的に無料で修理ができる」などとうたい、 火災保険金を利用した修理工事契約を締結させる事業者に関する注意喚起】

なお、請求書類の代筆といった「申請代行」ができるのは弁護士だけです。弁護士以外の事業者による申請代行は違法となります。自然災害などで建物に被害が出た場合は、まず自分で保険会社に連絡し、正当な手続きで保険金を請求しましょう。

保険金請求時に虚偽の申告を求められたら拒否する

保険金を請求する際に、業者から「この破損は台風によるものと申告してください」「実際の修理費用より高い見積もりを提出しましょう」などと虚偽の申告を求められた場合は、きっぱりと拒否してください。

虚偽の申告による保険金請求は詐欺行為です。たとえ業者に勧められたとしても、不正請求の責任は契約者本人が負います。保険会社が過去の事故をさかのぼって調査し、不正と判断された場合には以下のような事態に発展するかもしれません。

  • 受け取った保険金の全額返還を求められる
  • 今後の保険契約を解除される
  • 他の保険会社でも契約を断られる可能性がある
  • 悪質な場合は刑事告訴される

近年、保険会社は不正請求の取り締まりを強化しており、過去の案件についても調査し直している場合があります。数年前の保険金請求であっても、不正が発覚すれば責任を問われるかもしれません。

「業者に言われた通りにしただけ」という言い訳も、残念ながらNGです。保険金請求時には被害状況を正しく申告し、適正な金額を請求してください。

まとめ

築古物件の火災保険をめぐっては、200万円で購入した古民家に対して7,300万円もの保険金が支払われるなど、不正なスキームによる保険金詐取事件が相次いで発覚しました。この事態を受けて、2022年10月には保険金の後払い化や契約期間の短縮、審査基準の厳格化など、保険業界全体で制度が大きく見直されています

2025年現在も築古物件で火災保険に加入することは可能ですが、申込時のヒアリング内容が詳細化され、空き家や築50年超の木造物件では審査が格段に厳しくなっています。また、「火災保険を使って実質無料で修繕できる」といった悪質な勧誘も依然として存在するため、十分な注意が必要です。

築古物件の購入・賃貸経営を検討している方は「TOKYOリスタイル」にご相談ください。当社は東京23区・大阪エリアの中古ワンルームマンションを中心に取り扱っており、築年数の古い物件のノウハウが豊富です。基本的な戦略から差別化戦略まで、投資家目線で中立的にアドバイスいたしますので、お気軽に無料相談をご利用ください。

執筆者:及川颯

この記事の執筆: 及川颯

プロフィール:不動産・副業・IT・買取など、幅広いジャンルを得意とする専業Webライター。大谷翔平と同じ岩手県奥州市出身。累計900本以上の執筆実績を誇り、大手クラウドソーシングサイトでは契約金額で個人ライターTOPを記録するなど、著しい活躍を見せる大人気ライター。元IT企業の営業マンという経歴から来るユーザー目線の執筆力と、綿密なリサーチ力に定評がある。保有資格はMOS Specialist、ビジネス英語検定など。

ブログ等:はやてのブログ

監修者:釜田晃利

この記事の監修: 不動産投資コンサルタント 釜田晃利

老舗不動産投資会社にて投資用区分マンションの営業マンとして約10年間従事したのち、2015年にストレイトライド株式会社にて不動産事業をスタートしました。現在は取締役として会社経営に携わりながら、コンサルタントとしてもお客様へ最適な投資プランの提案をしています。過去の経験と実績をもとに、お客様としっかりと向き合い、ご希望以上の提案が出来るよう心がけています。

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