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話題沸騰!3Dプリンター住宅の実力と国内外の事例を解説!

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2022年3月、日本初となる3Dプリンターハウス「Sphere(スフィア)」を愛知県のスタートアップ企業が完成させたというニュースがありました。

3Dプリンターとは3D CADの設計データをもとに3次元の造形物をプリントできる機械です。3Dプリンターは従来のプリンターのように、紙などの平面にインクで文字や図を印刷するものではなく、マテリアル(素材)を層にして縦・横・高さ3つのデータを出力することでオブジェクトを作成します。現時点では模型などの小さなものをつくることが主流で、今や家庭用3Dプリンターも普及しています。その技術が年々進化し、ついに住宅の建築に成功したことで、世界で一層注目を集める技術となりました。

3Dプリンターハウス「Sphere(スフィア)」 も、材料の層を重ねて出力させ、コンクリートの構造物が出来上がる仕組みは一緒です。しかし、実際は3Dプリンターハウスと聞いても、それがどのようなものなのか、実際に生活できる耐久性はあるのか、イメージが沸かない方も多いでしょう。今はまだ日常生活で目にすることがない3Dプリンターハウスですが、普及が現実化すると、今後不動産業界に大きな変化が起こるかもしれません。

そこで本記事では、日本初の3Dプリンターハウス「Sphere(スフィア)」の特徴や3Dプリンターハウスのメリット・デメリット、具体例をご紹介します。

日本初の3Dプリンターハウス「Sphere(スフィア)」の特徴

愛知県のセレンディクス株式会社は日本初となる3Dプリンターハウス「Sphere(スフィア)」を2022年3月、百年住宅株式会社の小牧工場にて完成させました。セレンディクス社は「24時間で家を創る」という目標を掲げ、見事開始から23時間12分で施工し、目標を達成しました。そして、2022年10月、遂に「Sphere(スフィア)」の一般販売を開始し、初回販売6棟を既に完売したことがニュースで取り上げられ、話題になっています。

そんな注目を集める「Sphere(スフィア)」の特徴は以下のとおりです。

特徴①:広さ・構造・耐久性

「Sphere(スフィア)」は広さ10平米の球体状で、電気設備があるのみで、水道などの設備はついていません。

素材は一般的なコンクリートに特殊な硬化剤などを混ぜたものを使用し、それを二重構造にすることで断熱性を高めています。その耐熱性の高さは日本より厳しいヨーロッパの住宅基準をクリアするほどだと言われています。また、耐震面では日本の最先端の耐震技術が採用されているため、安心して居住できる強度と言えるでしょう。

特徴②:低価格

販売価格は300万円となることが予定されています。施工を短時間にできたことによる人件費削減や、部材の低減ができる設計にした結果、従来の住宅より大幅に価格が抑えられています。

特徴③:使用用途

「Sphere(スフィア)」は広さ10平米=約6畳とかなり狭く、水回りの設備もないため、まずはグランピングや別荘・災害復興住宅としてリリースされる予定です。

3Dプリンター住宅のメリット・デメリット

「Sphere(スフィア)」を例にその特徴をご説明しましたが、そもそも3Dプリンターを使用して家を建てることにどのようなメリットがあるのでしょうか。具体的には「建築スピードが速い」「価格が安い」「災害に強い」「人手不足が解消できる」と多くのメリットが挙げられます。一方でデメリットとして「建築基準法に対応していない」「基礎工事に対応していない」などが挙げられます。一つずつ見ていきましょう。

メリット①:建築スピードが速い

1つ目は「建築スピードが速い」ことです。「Sphere(スフィア)」も24時間を切って竣工できたように、3Dプリンターを使用することで建築スピードが圧倒的に速くなります。また、人でなく機械が動くため、24時間稼働することも可能ですし、設計データを読み込ませてコンクリートを積み重ねて建設するため、鉄筋などの他の建築材もいらないところもスピードアップの大きな要因の一つです。例えば大規模な災害があり、大量の仮設住宅の建設が急務となった時、3Dプリンターを使用することでスピーディーに住宅を建てることができます。

メリット②:価格が安い

2つ目に、3Dプリンターハウスの大きなメリットとして「価格が安い」という点が挙げられます。コンクリートを主として必要最低限の材料で床から屋根まで一貫して建築できるため安く抑えることができることに加えて、価格が高額となる要因でもある木材の取引価格に左右されることもありません。また、①で述べたとおり、3Dプリンターハウスは建築スピードが速いため、その分人件費を抑えられる点も価格を安くできる要因に繋がります。

近年は首都圏を中心にマンション価格が高騰していますが、今後3Dプリンターハウスが一般消費者向けに販売されることで、「一生で一番高い買い物」と言われる住宅コストを大幅に軽減できる可能性があります。

メリット③:労働力不足への有効な対策となる

3つ目は「労働力不足への有効な対策となる」点です。3Dプリンターハウスは機械が設計データに基づいて建築するため、現場作業員や職人さんの人数を大幅に減らし、少ない人数で施工することができます。現在、どの業界も人手不足と言われていますが、建設業は特に人手不足が深刻です。3Dプリンターが普及することによって労働力不足への一助となるでしょう。

メリット④:特殊なデザインの建築物を造ることができる

最後に、3Dプリンターは特殊なデザインの建築物を造ることを得意としています。3Dプリンターは材料となる素材を一層ずつ積み重ねる造形方式のため、曲線など形状が複雑な住宅の建設にも対応しやすく、デザイン性の高さを求める人からの需要があります。

デメリット①:建築基準法に対応していない

ここまでメリットについてご紹介してきましたが、一方で3Dプリンターハウスにはデメリットもあります。1つは、現状建築基準法に対応していないということです。住宅を建築するためには建築基準法で鉄骨や鉄筋の指定された建築材料を使用する必要がありますが、3Dプリンターハウスはモルタルなどの特殊な原材料を使っています。

指定建築材料を使わない建築物は、個別に国土交通大臣の認定が必要なため、将来的に3Dプリンターに関する法整備が整うまでは、建築確認申請が不要な現場に限られてしまいます。

デメリット②:基礎工事に対応していない

2つ目に、基礎工事に対応していない点があげられます。従来の建築方法では、鉄筋を入れることで強度を高めるための基礎工事が必要となっています。現状、3Dプリンターはコンクリートで形を作り、層を積み重ねることは可能ですが、鉄筋を入れる建築には対応していません。日本は地震も多いため、地震に耐えられる強固な基礎が必要であり、その点をクリアした住宅にすることは3Dプリンターを建築に活用するうえで必須事項と言えるでしょう。

海外の事例

ここまで3Dプリンターハウスの特徴とメリット・デメリットを解説いたしましたが、実は海外では3Dプリンターの建築への活用実績が増えており、日本より開発が進んでいる国がいくつもあります。そこで、海外ではどのような建物が3Dプリンターによって建てられているのか、いくつか事例をご紹介します。

アメリカ

アメリカ・テキサス州のスタートアップ企業であるICONは、2018年に3Dプリンターハウスのプロトタイプを発表しました。

参考New Story + ICON : 3D Printed Homes for the Developing World

こちらの住宅はミキサーを使ったコンクリート製の1階建てで、3Dプリンターを使って外観を作成した後、窓とドアをはめ込んでいます。「Sphere(スフィア)」同様に制作時間24時間以内で建てられました。

ICONはNPO団体New Storyと連携し、発展途上国の貧困地区の住宅不足解消を目指しています。世界では家を持つことができない人々がたくさんいますが、「ICON」は3Dプリンターを用いて、従来よりも手ごろな価格で住宅を建設することでこの問題を解決できる可能性を示唆しています。

ロシア

ロシアのApis Cor社は、家を買うことができない人に、環境に優しく手頃な価格の家を提供することを目的に、モスクワに38平方メートルの1階建ての家を建てました。平屋の1階建てで、ワンルームほどの広さですが、1人暮らしをするには問題ない広さでしょう。

こちらもICONによる住宅同様、ミキサーによるコンクリート製の住宅で、コンクリートで出力された住宅に窓やドアを入れて住宅の機能が加えられています。また、壁は耐久性も高くあらゆる気象条件にも対応できることに加えて、塗装が可能なため、黄色い塗料を使ってデザイン性の高い建物になりました。

ドバイ

ドバイは政府公式プロジェクトとして、世界初の3Dプリントオフィスをドバイ市街の中心部に建設し、2016年にオープンしました

完成した世界初の3Dプリントオフィスは、約250㎡の床面積を擁する建物で、装飾や内装も含め、その全てが3Dプリンターで作られています。このようなニュースを見ると、使用することはできない見せ物ではないかと疑ってしまいますが、このオフィスは、電話、水道、電気、空調設備機を備えた機能的なワークスペースになっているようです。これまであげた海外事例よりもはるかに広い面積を誇るこのオフィスは水道、電気、空調の工事期間も含めて着工から17日間で完成しました。

ドバイは2030年までに25%の建築物を、3Dプリント技術を使って建築するという目標を掲げるほど、3Dプリントの技術開発に力を入れています。

国内の事例

では日本における3Dプリンターの建築への活用は現在どのような状況なのでしょうか。「Sphere(スフィア)」を完成させたセレンディクス株式会社だけでなく、いくつもの企業が3Dプリンターの活用に力を入れています。

その一例として、株式会社大林組は2022年5月から、東京都清瀬市にある同社の技術研究所内に、延べ面積約27平米の平屋建て施設「3Dプリンター実証棟」の建設に取り組んでいます。

こちらの3Dプリンターハウスは日本国内で初めて建築基準法に基づく国土交通大臣認定を取得し、課題である建築基準法をクリアしました。完成は、同年11月頃を目指しており、完成後は耐久性、構造および環境性能の評価が行われた後に、3Dプリント技術のPR施設として公開される予定です。そして将来的には本プロジェクトで得られたノウハウを活用し、複数階や面積規模を拡大した構造物の建設を目指しています。

今後国内でも3Dプリンターハウスが一般消費者向けに販売され、定着していくことが大いに期待できるでしょう。

まとめ

本記事では、3Dプリンターハウスの特徴とそのメリット・デメリット、そして海外や国内の建設事例についてご紹介しました。3Dプリンターハウスが普及すれば、低価格で購入できる住宅が増加し、日本の住宅市場に大きな変化が訪れるかもしれません。今後の動向に注目していきたいところです。

この記事の監修: 不動産投資コンサルタント 釜田晃利

老舗不動産投資会社にて投資用区分マンションの営業マンとして約10年間従事したのち、2015年にストレイトライド株式会社にて不動産事業をスタートしました。現在は取締役として会社経営に携わりながら、コンサルタントとしてもお客様へ最適な投資プランの提案をしています。過去の経験と実績をもとに、お客様としっかりと向き合い、ご希望以上の提案が出来るよう心がけています。

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