不動産投資TOKYOリスタイル

特許取得

不動産投資を投資家目線でアドバイス
東京23区・駅近・低価格帯

電子書籍13冊39800円相当が今なら無料

会員登録後にマイページトップから
すぐにお読みいただけます。

会員登録してダウンロード(無料)

令和2年度サステナブル建築物等先導事業とは何か?話題の稲城の物件から考える木造の未来

令和2年度, サステナブル建築物等先導事業, 稲城の物件, 木造

開催間近のオンラインセミナー

セミナー一覧を見る

最近よく聞く「サステナブル」という言葉。「持続可能な~」という意味を表す言葉です。環境問題が地球全体の課題となっている中、その影響が不動産業界をどのように変化させ、不動産需要にはどのような影響を与えるのでしょうか。

こちらの記事では、最新のサステナブル建築物の普及が不動産投資に与える影響について話題の物件を通して解説しています。このような最新サステナブル建築の事情を把握したうえで不動産を選ぶのもありかもしれません。

本当にエコ?見直される木造建築

あなたは木造建築にどのようなイメージをお持ちでしょうか。鉄筋コンクリートなどに比べ、重厚感、高級感がなかったり、また、昔の建築といったイメージがあったりとあまり良くないイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。しかし最近、地球に優しいエコな建築方法として木造建築が以前と比較して明らかに人気となってきています。

その理由としては、木材を使うこと自体が森林の管理につながり、地球の資源循環サイクルを壊さずむしろ環境に貢献する、他の建築材に比べ温室効果ガス(CO2)の排出が抑えられるなど、多数の環境面でのメリットがあり、また、我々に身近な費用面から見ても、鉄筋、鉄骨に比べ資材の代金が安く済むことなどが挙げられます。

木造建築の現状

国土交通省が発表した令和元年度建築着工統計によると、新築建築物のうち48.1%、そのうち住宅に限ると65.9%が木造で建てられた物件となっています。さらに3階以下の低層住宅に限ると82.5%が木造となっています。一方、4〜5階の中層住宅では木造の割合が0.2%、さらに5階以上の高層住宅の割合は0%となっています。(のべ床面積から割合を算出)

4階以上となると一軒家よりアパートやマンションが増えてくる階数となるため、やはり現在では耐火、耐熱、耐震などの観点から木造よりも鉄筋や鉄骨がポピュラーとなっています。

参考令和2年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型) | 補助制度の概要

令和2年度サステナブル建築物等先導事業とは?

まずは「サステナブル建築物等先導事業」についてご紹介します。
「サステナブル建築物等先導事業」とは、

  1. 構造・防火面で先導性に優れた設計又は施工技術が導入される事業計画であること
  2. 使用する材料や工法の工夫により整備コストを低減させるなどの、木材利用に関する建築生産システムについて先導性を有する計画であること
  3. 主要構造部に木材を一定以上使用するものであること
  4. 建築基準法令上、構造・防火面の特段の措置を必要とする規模以上のものであること
  5. 木造化された建築物の普及に寄与するものとして、次の①から③の要件に該当するものであること
    ①建築物の木造化に係る先導的な技術について、竣工後にその内容を検証し、取りまとめて公表すること
    ②本事業により整備された建築物及びその情報について、竣工後に多数の者の目に触れるようにすること
    ③評価委員会又は国土交通省の求めに応じて、先導的な木造建築物の普及に資する設計、施工等に関する技術資料を、補助事業者の財産上の利益、競争上の地位等を不当に害する恐れのない範囲で公表できること
  6. 令和2年度に事業に着手するものであること

といった、国が定めた計6つの要件に適合し、建築物における木造化の推進に向けたモデル性、先導性が高いプロジェクトとして選定されたものを国による補助の対象とするものです。まとめて簡単にいえば、「持続可能な」エコな建築を手がける業者に国が補助金を渡す制度です。

参考三井H、稲城に木造5階建てマンション | 最新不動産ニュースサイト「R.E.port」

この募集は令和2年度に限らず以前から続けているもので、令和2年度は新型コロナウイルスの影響もあり、例年に比べて応募数は少なくなってしまいましたが、それでも第1回応募、第2回応募合わせて計20件の応募があり、その中から計13件がサステナブル建築物等先導事業として採択されました。

話題の稲城の物件とは?

そんなサステナブル建築物等先導事業のうちの1つとして、三井ホームが東京都稲城市を舞台にした構想「木でつくるマンションプロジェクト」が採択されました。京王相模原線稲城駅から徒歩4分の場所に現在、賃貸マンション「(仮称)稲城プロジェクト」が建設されています。敷地面積約1,499平方メートル、延床面積約3,738平方メートル、地上5階建て(1階が鉄筋コンクリート造、2~5階が木造)で、住戸は、専有面積は50~94平方メートル、2LDK(48戸)・3LDK(3戸)となっています。先ほどの木造建築の現状でも見たように、木造の5階建てマンションというのは現在ではかなり珍しいスタイルとなっています。

参考木造大規模中層マンション「(仮称)稲城プロジェクト」着手 | 2020年のニュースリリース | 企業情報 |〈公式〉三井ホーム(注文住宅、賃貸・土地活用、医院・施設建築、リフォーム)

では、一体この「稲城プロジェクト」はなぜ他の物件と違い、このような木造建築が可能になり、また「サステナブル先導事業」として、他にどのようなこと注目される理由なのでしょうか。

住宅性能表示

「稲城プロジェクト」では新たに開発された高強度耐力壁を用いることによって耐震、耐火性能を高め、法律に基づき、住宅の性能を評価し表示するための基準や手続きが定められている住宅性能表示制度において、柱・梁・主要な壁などに使用されている材料に主に着目しています。劣化を軽減する対策の程度を評価する劣化対策等級では、適切な維持管理により75年~90年の耐久性が確保されるとされる最高ランクの3、維持管理のしやすさを評価する維持管理等級では、基本的な措置が講じられているとされる、ランク2、熱・気密化・冬期の日射の採入れ効果、夏期の日射を遮蔽したり結露の発生を抑制したりするための対策など住宅本体の効果について評価する省エネルギー等級では、エネルギーの大きな削減のための対策が講じられているとされる最高ランクの4も取得予定です。このように「稲城プロジェクト」では「サステナブル」、「環境に配慮している」という名目だけではなく実際に居住者が住みやすいように様々な工夫がされています。

物件の特徴

防音技術については「高性能遮音床システムMute(ミュート)」を採用し、鉄筋コンクリート造で求められる性能と同等程度の遮音性能を実現しています。他の多くの物件と違い、コンクリートなど既存の材質を使用しないことはサステナブルということだけではなく、工期の短縮、建物の軽量化にもつながり、環境に配慮するという行為によって効率化の観点からも良く、非常に先進的なものとなっています。また、建築の木材については、長野県産アカマツ2✕10材を使用し、国内の自然環境にも十分配慮した物件となっています。上棟は今年の5月、竣工は11月を予定しています。

その他の「サステナブル建築物等先導事業」

「サステナブル建築物等先導事業」には今回紹介した「稲城プロジェクト」以外にも千葉県鎌ヶ谷市「東洋木のまちプロジェクト」、東京都渋谷区「恵比寿西1丁目計画」など木造の良さを生かした様々なサステナブルな環境に配慮した事業があります。

千葉県鎌ヶ谷市「東洋木のまちプロジェクト」

このプロジェクトの目玉は15階建ての木造共同住宅です。円柱型のデザインはモダンで洗練された印象で、今までの「木造建築」のイメージを変えてやろうという意気込みを感じます。2022年末の完成を予定しており、まだ構想の段階ですが、要チェックのプロジェクトと言えます。

東京都渋谷区「恵比寿西1丁目計画」

こちらもほとんどまだ情報が出ていませんが、鉄骨造の中に木の方杖を組み合わせた鉄骨造と木造のハイブリッド構造の建物を建設予定です。こちらの情報も随時確認しておくべきでしょう。

まとめ

環境問題が世界中のテーマとなり、不動産業界も以前に比べ変化しています。その中で木造住宅木造の物件の価値が今後ますます上がり、今回紹介したようなサステナブルなことを売りにした物件にもますます人気が集まるのではないでしょうか。不動産市場の中でもこれから伸びつつある新しいポジションを先駆けて取っていくのがおすすめです。

参考令和2年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型) | 補助制度の概要

参考)三井H、稲城に木造5階建てマンション | 最新不動産ニュースサイト「R.E.port」

参考木造大規模中層マンション「(仮称)稲城プロジェクト」着手 | 2020年のニュースリリース | 企業情報 |〈公式〉三井ホーム(注文住宅、賃貸・土地活用、医院・施設建築、リフォーム)

参考【ニュースな物件】木造賃貸マンション「(仮称)稲城プロジェクト」|Realnet(リアルネット)

参考新築建築物に占める木造建築物の割合

参考新築住宅の 住宅性能表示制度ガイド 新築住宅の 住宅性能表示制度ガイド

この記事の監修: 不動産投資コンサルタント 釜田晃利

老舗不動産投資会社にて投資用区分マンションの営業マンとして約10年間従事したのち、2015年にストレイトライド株式会社にて不動産事業をスタートしました。現在は取締役として会社経営に携わりながら、コンサルタントとしてもお客様へ最適な投資プランの提案をしています。過去の経験と実績をもとに、お客様としっかりと向き合い、ご希望以上の提案が出来るよう心がけています。

経験豊富なコンサルタントが
投資家目線で課題をヒアリングし、
中立の観点でアドバイスを行います。

不動産投資で成功するためのアドバイスですので、お客様のご状況によっては不動産投資をあきらめていただくようおすすめする場合もございます。あらかじめご了承ください。

初回面談でQUOカード10,000円分をもれなくプレゼント お申し込みはこちら
あなたが選んだ物件を プロの目利きで数値化! MIKATAイズムとは