どれが良い? 不動産投資に役立つ資格と取るほどではない資格
- 更新:
- 2022/09/20
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世の中にはたくさんの不動産関連の資格がありますが、不動産投資をするための必須資格というものはありません。
ですが、様々な専門知識が不動産投資に役立つことは間違いありません。資格そのものよりも、取得するために勉強した知識が役立つ資格はあります。ここでは、不動産投資に役立つ知識を得られる資格について説明します。
取得する価値のある資格
不動産投資に役立ち、取得する価値がある資格は「不動産実務検定」と「宅地建物取引士」です。
不動産実務検定(大家検定)
不動産実務検定は「大家検定」とも呼ばれる資格です。J-REC:一般社団法人日本不動産コミュ二ティー が運営しており、不動産投資や賃貸経営の実務家が作った資格です。
不動産実務検定は、最も不動産投資に役立つ資格です。「大家検定」と呼ばれるだけあり、不動産投資に必要な知識・技能を網羅的に学ぶことができます。下から2級・1級・マスターと3種類の認定があり、それぞれ以下のようなことを学びます。
マスター認定
不動産運用設計、建築プランニング、相続対策等、総合的な不動産コンサルティングに関する知識・技能
1級認定
不動産投資、土地活用に関する知識・技能
大家になる方法、不動産投資の体系的知識、不動産調査、具体的な税金対策など)
2級認定
賃貸管理運営に関する知識・技能
空室対策、滞納トラブル、賃貸経営にまつわる法律、基本的な税金対策など
資格取得には、指定講座を受講してから試験を受ける方法と、試験のみを受ける方法の2通りがあります。これから不動産投資を始める人で体系的な知識を身に付けたい人は、講座の受講 または指定参考書籍 の勉強をしてからの受検がよろしいかと思います。
不動産実務検定のおすすめテキスト
ここでは、不動産実務検定についてのおすすめ書籍をいくつかご紹介していきます。資格取得の参考になる書籍となっているため、ぜひ参考にしてみてください。
ベーシック不動産実務ガイド〈第3版〉 (日本語) 単行本
不動産ビジネスにかかわる人たちにとっての入門書として、これまで多くの読者に支持されてきた本書が、刻々と変化する情勢に応じた最新情報を追加して改訂されたものです。
この第3版で改定されたポイントとしては、不動産の評価に関する項目が拡充したことと、理解しやすいように章構成が大幅に改定されているという点です。QRコードが添えられており、役立つ資料へ迅速にアクセスできるようになっているなど、ユーザー目線で細やかな配慮を加えながら編集されていることから、とても有用な一冊となっています。
今すぐ出来る空室対策2020年版: 不動産実務検定 準拠 20ステップ不動産コンサルティング
J-REC公認不動産コンサルタントで不動産実務検定認定講師が監修した書籍です。
大家主導で実行可能な空室対策を軸に、具体的なリスク管理方法を紹介しています。不動産を維持するためには必要不可欠となる、不動産管理会社や仲介会社との付き合い方についてのヒントまで掲載されているため、とても参考になるものです。
旧来の考え方を刷新し、新時代の不動産管理法をわかりやすく解説しています。どうすれば満室になるのか。という大家の悩みを的確に紐解き、答えを提示してくれる良書です。
12ヶ月であなたが不動産コンサルタントになる方法: 不動産実務検定 準拠 20ステップ不動産コンサルティング
こちらもJ-REC公認不動産コンサルタントで不動産実務検定認定講師が監修した書籍です。
「ただ資格や免許を持って業務をこなすだけでは、これからの価格競争では生き抜くことができない」という思想のもとで「どうすれば効率的に仕事を受注できるのか」という問いに対する答えを提示してくれています。
不動産コンサルタントになることも視野に入れながら、複合的な知識を得ることを推奨しており「どうすればお客様の要望に応えることができるのか」という考えで構成されている書籍です。
宅地建物取引士(宅建)
宅地建物取引士は「宅建」と略される国家資格です。以前は宅地建物取引主任者という名称でしたが、2015年に変わりました。宅地建物取引士は不動産取引のための資格です。土地・建物の売買や賃貸の契約における、以下3つの業務はこの資格所有者にしかできません。
- 物件に関する重要事項の説明
- 重要事項説明書への記名・押印
- 契約書への記名・押印
不動産取引に必要な、法令・税務・権利・土地建物の構造などに関する知識が身につきます。投資物件選びを一歩踏み込んだ目線で行うことができますし、専門資格を持っていることにより、不動産営業マンから素人扱いされることがなくなります。より正確で有効な情報提供を受けることができるでしょう。
宅地建物取引士の資格試験の合格率は15%〜18%ほどで、平成28年度の合格率は15.4%でした。決して高くはなく、誰でも受かるような資格ではありません。半年〜1年はしっかりと勉強する必要があります。それを考えると取得までせず知識を得るだけでも十分なのですが、交渉力がアップするメリットは大きいです。試験は年に1回です。
参考不動産投資を行う時に宅建(宅地建物取引士)は本当に必要?活用方法やその実例
役には立つが取得するほどではない資格
不動産投資に「役立つ」資格はたくさんあるものの、取得するための時間や費用を考えると、取るほどではない資格は以下の4つです。
- 管理業務主任者
- FP技能検定2級
- マンション管理士
- 不動産鑑定士
1.管理業務主任者
管理業務主任者は、マンションの委託契約にかかわる重要事項の説明や、管理状況の報告を行うために必要な国家資格です。
マンションは管理会社選びが非常に重要なので、その管理に関する専門知識を得られる資格ではありますが、重要事項の説明をするほどまで専門的な知識を身につける必要はないでしょう。
2.FP技能検定2級
FP(ファイナンシャルプランナー)は、資産に関するアドバイスを行う専門家です。不動産投資のみならず、貯蓄や保険、税務、相続といった、資産全般についてのプランニングを行う知識が得られます。
役にはたちますが、不動産投資そのもののための資格ではないので、取得するほどではありません。
3.マンション管理士
マンション管理士は、管理組合の運営や建物の構造上の技術的な問題などに対処をするための知識を持っています。住民間のトラブルへの助言・指導や、建物の保全・修繕に働きかける仕事を行います。
やはり知識は役立つものの、取得のための勉強は宅建よりもさらに必要で、試験難易度も合格率7%程度と非常に難しいです。マンション管理を専門にする人向けの資格です。
4.不動産鑑定士
不動産鑑定士はその名称から想像できる通り、不動産の鑑定評価を行うことができる資格です。圧倒的な目利き力が得られますが、その試験難易度はここであげた資格の中でも最も高く、合格率は2〜3%です。不動産業務を本業にする人を除いては、取得するのは大変すぎるでしょう。
資格取得で気をつけること
不動産投資の資格取得で気をつけるべきことは、資格取得を目的にしないことです。
資格試験に合格するのはうれしいことです。特に国家資格であれば履歴書に書いても遜色ないものですし、経歴に箔が付くように感じられます。ですが、説明してきたとおり、不動産投資をするのに必須の資格はありません。ここにあげた「取る価値のある資格」も、あくまでもその資格取得によって得られる「知識・技能」が目的であり、資格そのものが目的ではありません。
この記事で、あえて「取得するほどではない資格」としてまとめたのはそのためです。手段と目的が逆にならないよう注意しましょう。
資格を補うために優秀な外部パートナーを探す方がいい?
不動産投資を行うにあたって資格の必要性は理解しているものの、全ての資格を取得すること、または取得に至らないにしてもそれ相応の知識を得ることは容易ではありません。そこで、おすすめの方法は外部パートナーを作ることです。不足している資格や知識を補うため、外部パートナーの存在にも目を向けてみましょう。
全てを自分1人でまかなうことは難しく、自分ができない範囲については適宜協力してくれる人と一緒に進めることが重要です。
そうしてさまざまな人たちの力を借りて進めていくのが、不動産投資の基本となります。例えば、仮に資格を持っていても実務経験がない場合などがそれに当たりますね。とはいえ、できないことをずっと人任せにし続けることは得策ではありません。常に「自分で必要な資格を取得していく」という心構えは、持つようにしましょう。
外部パートナーはあくまで一過性のことであり、自分自身でできること、知っているというが、お客様と商談する場面などでとても重要になってくるからです。
その過程で、自分に不足している部分を補ってもらいながら、そうした人たちの働き方や考え方に触れて知見を広げていくことで、いざ自分が取得するとなった場合にも大きな効果を発揮します。
また、本業ではなく副業で不動産投資をしたいと考えている人にとっては、資格はとても重要になるため、率先して取得するようにしてください。
副業の場合は、本業とは違って絶対的にその業務にかかわる時間が少なく、経験値がなかなか溜まらないという現状があるためです。
こうした現状を打開するためにも、まずは外部パートナーと協力しながら『生きた情報』を間近で見聞きして吸収するとともに、勉強の仕方や仕事の取り方といった実務的な知識と経験を得ていくことが大切です。
その中で必要な資格を見極めながら、取得に向けた動きを加速させ、自分自身も同業他社の外部パートナーとして経験値を高めていくことで、さらなる高みへと進むことが可能になります。
自分に何が足りていないのか、どういう付加価値をつけることでお客様に貢献できて受注につなげることができるのか。
こうした問いに対するひとつの答えが資格取得であり、それを補いながら経験を積んだり人脈を広げたりする意味でも大きな効果を発揮する策が外部パートナーとの協業になってくるのです。
まとめ
投資家たるもの、投資対効果(ROI:Return On Investment)を意識しましょう。資格取得においては、投資するものは勉強時間と取得費用(テキスト代、試験代等)です。それだけの勉強時間を投資して本当にプラスになるのかをよく考える必要があります。
不動産投資は知識ゼロで始めるのはご法度です。とはいえ、十分すぎる知識が得られてから始めようと思うと、いつまでも始められません。ある程度の知識を得たら、まずは低価格の物件に投資し、実戦経験を積んだほうがずっと役立つ知識を得られます。あなたなりのタイミングで、スタートしてみてください。