大阪・天王寺駅周辺はなんでも揃う住みやすい街!エリアの特徴から不動産投資の動向まで徹底解説
- 更新:
- 2023/06/19

天王寺は「大阪第3の都市」とも呼ばれるエリアです。梅田やなんばなど大阪市内の主要エリアがある中央区と隣接しており、アクセスの良さや天王寺駅周辺の充実度の高さから人気を集めています。人口とあわせて賃貸需要も増加傾向で、不動産投資に取り組んでいる方、これから検討する方にとって天王寺駅周辺は見逃せないエリアといえるでしょう。
そこで今回は、天王寺駅の基本的な特徴や路線の情報から、周辺エリアの特徴まで詳しく解説します。さらに最近の人口やマンション相場などの情報から、不動産投資の動向まで見ていきましょう。ぜひこれからの投資活動にお役立てください。
天王寺駅の特徴
天王寺駅は1889年5月14日に開業した、実に130年以上の歴史がある大阪市天王寺区の駅です。駅の構造が特殊で、「大阪メトロ谷町線」の乗降口がある側と、「大阪メトロ御堂筋線」の乗降口がある側、JRの各路線がある側の3つに大きく分断されています。
なお2020年度は1日に108,718人もの人が天王寺駅から乗車しており、「御堂筋線」の路線駅では「梅田」「なんば」に次ぐ3番目に多い利用者数です。人口の増加もあり、利用者数はさらに増えていくでしょう。
利用可能な路線と主要地域へのアクセス
天王寺駅から利用できる路線は下記の5つです。
- JR大阪環状線
- JR関西本線
- JR阪和線
- 大阪メトロ御堂筋線
- 大阪メトロ谷町線
大阪市をぐるぐる回っているJR大阪環状線が通っているので、市内ならほぼどこへでもアクセス可能。しかしJR以上に利便性を上げているのが、大阪メトロの2路線です。
大阪メトロ御堂筋線は「なんば」「心斎橋」「梅田」など中央区の主要地域に直結する路線。大阪メトロ谷町線は「谷町四丁目」などの地域へアクセスできます。各主要地域への所要時間を見てみましょう。
駅名 | 天王寺駅からの所要時間 |
---|---|
新大阪 | 23分 |
梅田 | 17分 |
心斎橋 | 9分 |
なんば | 7分 |
谷町四丁目 | 8分 |
御堂筋線が通っているおかげで、中央区の主要地域のほとんどに乗り換えなしで行けるのが魅力。谷町四丁目などのオフィス街にも直結しているので、通勤の拠点としても便利です。
ちなみに天王寺駅から徒歩2分の位置には「阿部野橋駅」がありますが、こちらは「近鉄南大阪線」が通っているので、中央区と反対方向へ行くことも可能です。天王寺駅周辺は、大阪市におけるひとつの拠点的役割を果たしています。
天王寺駅の改札口の様子
天王寺駅は大阪メトロ谷町線の乗降口がある「北改札」「南改札」と、御堂筋線の乗降口がある「東改札」「西改札」で大きく分断されています。北改札・南改札は地下1階で直結しているため、実質的な出口は3か所です。それぞれ、改札口から出た際のイメージを見てみましょう。(※JR側の出口は、北・南改札および東改札出口と大きく変わらないので割愛します。)
谷町線北・南改札側:西に天王寺公園、東に飲食街、北に住宅街
引用Google
谷町線北・南改札側から出ると、西側には天王寺公園、東側には飲食街、北側には住宅街が見えます。上記の画像は最北の7番出口から北向きに見た図です。奥の方に、マンションが立ち並んでいるのが見えるでしょう。
引用Google
上記の画像は、東側の8番出口から出てすぐの図です。いわゆる「路地裏」なイメージで居酒屋を中心とした飲食街が広がっています。まさに所狭しとお店が並んでおり、大学生や社会人を中心としてにぎわいを見せているのが特徴です。
御堂筋線東改札側:南にはすぐ「阿部野橋駅」北にはJRの線路
引用Google
御堂筋線の東改札側から出ると、南にはすぐに「阿部野橋駅」が見えてきます。阿部野橋駅は、天王寺駅とは別の「近鉄南大阪線」が通っている駅。奈良方面にも行けるのが特徴です。阿部野橋駅の向こう側には、飲食店やオフィスビル、住宅が立ち並んでいます。
引用Google
同じ出口から少しだけ北に行くと、天王寺駅のJR路線を見渡せる形に。画像の細い道から、「大阪教育大学天王寺キャンパス」がある方面に抜けていくことも可能です。
御堂筋線西改札側:見渡す限りの高層ビルが立ち並ぶ
引用Google
御堂筋線の西改札側から出ると、右も左も見渡す限りの高層ビルが立ち並んでいます。日本でもっとも高いビル「あべのハルカス」も西改札側に。少し南西方向に向かうと、大型ショッピングモール「あべのキューズモール」も見えてきます。飲食からファッションまで欲しいものがなんでも揃うため、特に休日は多くの人でにぎわっているのがここ西改札側のエリアです。
天王寺駅周辺エリアについて
天王寺駅周辺エリアには、下記3つの特徴があります。
- 電車・バスが豊富でどこでも好アクセス
- 1人でも、ファミリーでも住みやすい充実度
- 中央区より治安が良い
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。
特徴①:電車・バスが豊富でどこでも好アクセス
天王寺駅周辺は電車・バスといった公共交通機関が豊富で、周辺地域どこでも好アクセスなのが特徴です。「大阪メトロ御堂筋線」が通っているので、電車を使えば「梅田」「なんば」「心斎橋」などの主要地域へ乗り換えなしでアクセスできます。
天王寺駅付近は10以上のバス路線が通っており、天王寺区内あらゆるエリアへカンタンに移動できるのも魅力。思い付きでどこかに行こうと思っても、バスでだいたいどこへでも行けるので交通手段に困ることはありません。
また天王寺駅南側から道路をはさんですぐの地点には「阿部野橋駅」があります。阿部野橋駅は中央区とは反対側に向かう「近鉄南大阪線」が通っていますが、実はこの線、奈良県から橿原神宮前駅まで30分強で行けてしまうのです。華やかな大阪に疲れたら、橿原神宮観光にフラッと行くのも良いでしょう。
特徴②:単身でも、ファミリーでも住みやすい充実度
天王寺駅周辺は、単身でもファミリーでも住みやすい充実した地域です。先述したように、駅周辺にはショッピング施設や病院など、生活に必要な施設が揃い充実しています。単身者層が立ち寄れるような飲食店・居酒屋も充実。コンビニもそこら中にあるため、食事や日用品の調達に困ることはありません。
ファミリー層にとっては天王寺公園のおかげで、子供の遊び場に困らないのが魅力でしょう。「家族で外食に行きたい」と思ったときに、選択肢が非常に豊富なのもポイントです。
特徴③:中央区より治安が良い
天王寺駅周辺は非常に治安が良く、大阪市内では特に安心して住めると人気の地域です。主要都市がある北区・中央区・天王寺区の、2022年1月~12月の犯罪発生件数を比較してみましょう。
区名 | 犯罪発生件数 | 人口(2023年3月時点) | 犯罪発生率 |
---|---|---|---|
北区 | 3,995件 | 143,451人 | 2.7% |
中央区 | 5,121件 | 111,778人 | 4.5% |
天王寺区 | 987件 | 84,446人 | 1.1% |
参考大阪府警察「令和4年中 大阪市区別大阪重点犯罪(抜粋)等発生件数【確定値】」およびWikipedia
そもそも犯罪件数が圧倒的に少ないのが天王寺区の特徴。人口に対する犯罪発生率も1%台と、他の主要都市がある北区・中央区よりも圧倒的に低いです。天王寺駅には交番が隣接しており、この点でも犯罪を抑制できているものとみられます。買い物・食事・移動などあらゆる面において便利で、さらには治安もよい天王寺駅周辺は、住みやすく非常に人気のあるエリアです。
天王寺駅周辺エリアの主要スポット
天王寺区周辺エリアには、下記のような主要スポットがあります。
- あべのハルカス
- 天王寺公園
それぞれ、どんなスポットなのか詳しく見ていきましょう。
あべのハルカス
あべのハルカスは天王寺駅の南側に隣接する、高さ日本一を誇る超高層ビルです。その高さは300mもあり、初めて見る人は間違いなく圧倒されてしまうでしょう。
最大の見どころは58~60階にある展望台「ハルカス300」。300mというとんでもない高さから、大阪の街を一望可能です。展望台フロアにはレストランやアトラクションが併設されており、ただ景色を眺めるだけでなく、大人から子供まで楽しめるようになっています。
地下施設も含め約70のフロアには、百貨店やレストラン、美術館、オフィスビル、ホテルが内包されています。観光はもちろん、ランチ・ディナーを食べに立ち寄るのも良いでしょう。
ちなみに天王寺駅の付近には、ほかにも大型ショッピング施設「あべのキューズモール」と「天王寺MIO」の2つがあり、あべのハルカスとあわせ「天王寺の3大商業施設」とも呼ばれています。一見競合しているような3つの施設ですが、あべのハルカスは50代、あべのキューズモールは30代~40代、天王寺MIOは若い女性をターゲットにしており、実は「繁栄共存」を狙っているのが特徴です。今後も各施設は廃れることなく残り続けるでしょう。
天王寺公園
天王寺公園は1909年に開設された、100年以上の歴史ある大公園です。26.0haという東京ドーム5.5個相当の広大な敷地で、自然との触れ合いをのびのびと楽しめます。
公園内で特に有名なのは、全国でも有数の規模を誇る「天王寺動物園」。公園の敷地の約半分は動物園の敷地となっており、ライオンやチンパンジーなどの定番はもちろん、全国ではここにしかいないニュージーランドの国鳥「キーウィ」など、180種を超える動物が見られるのが魅力です。
引用近鉄不動産
また2015年には、カフェやレストラン、コンビニ、子供の遊び場などの施設が併設する「てんしば」がオープンしました。てんしばでは季節のイベントも頻繁に行われているので、地元住民から観光客まで誰でも楽しめるでしょう。
天王寺駅周辺の不動産投資動向
天王寺駅周辺は賃貸需要が非常に高く、不動産投資に向いている地域です。特に北側はアパート・マンションが立ち並ぶ住宅街となっており、単身者層を中心に需要はどんどん上がっています。具体的なデータから、天王寺駅周辺の不動産投資動向を見ていきましょう。
単身世帯数は20年で約2倍に
天王寺区の単身世帯数は、2000年から2020年の20年間で、約2倍にまで増えています。下記は、国勢調査のデータをもとにしたグラフです。
青いグラフが単独世帯数、赤いグラフが総人口です。2000年には1.1万人ほどだった単身世帯数が、2020年には2.1万人以上にまで増えています。人口も2000年時点で6万人ほどだったのに対し、2020年には8万人を大きく超えました。
つまり、2000年から2020年までに増えた人口のうち、約半数が単身者ということ。中央区の主要地域「梅田」の再開発の背景もあり、天王寺区を含む周辺地域は単身者層を中心に増加傾向が続く見込みです。
単身世帯向けマンションの家賃相場は
家賃相場により、不動産投資の効果は大きく左右されます。天王寺区の単身者向けマンションの家賃相場は下記の通りです。
マンションの間取り | 家賃相場 |
---|---|
ワンルーム | 5.44万円 |
1K | 5.80万円 |
1DK | 6.47万円 |
1LDK | 8.22万円 |
ワンルームマンションを例に見てみると、周辺の主要地域における家賃相場は下記の通りとなっています。
- 梅田駅周辺:7.46万円
- なんば駅周辺:5.83万円
- 心斎橋駅周辺:7.15万円
天王寺区は中央区の主要地域並にショッピング施設などが充実しているにもかかわらず、家賃相場はどこよりも安い傾向があります。先述したように単身者層は大幅増加傾向が続いており、家賃も安いことから空室リスクは非常に低いです。
各大手不動産業者のデータを参考にすると、天王寺区ワンルーム~1DK区分マンション価格の相場は1,300万円~1,400万円ほど。中央区は大きく変わらない1,400万円台で推移しており、利回りだけ見ると家賃相場の安い天王寺区が若干劣ります。
ただしローン金額が若干減ること、空室リスクが非常に低いことを考慮すると、天王寺区に投資するメリットは十分にあるといえます。人口増加に伴い、中古マンションの坪単価も横ばい~上昇で推移する可能性が非常に高いと見られており、リスクが低い天王寺区は不動産投資に向いているでしょう。
まとめ
天王寺駅周辺エリアは各主要地域へ好アクセスで、治安もよく、単身・ファミリーどちらの層にも人気のエリアです。特に単身者層を中心に人口が増え続けており、賃貸需要の高まりはとどまるところを知りません。中央区・梅田などの開発も背景にあり、今後も人口増加に伴い賃貸需要が高まるのはほぼ間違いないでしょう。
中央区の主要地域より家賃相場が若干安い分、利回りでは若干劣ります。しかし空室リスクの低さや物件自体の安さも考慮すると、比較的不動産投資に適しているといえます。当社でも天王寺駅周辺エリアの投資マンションを取り扱っておりますので、ご興味のある方はぜひ一度ご相談ください。

この記事の執筆: 及川颯
プロフィール:不動産・副業・IT・買取など、幅広いジャンルを得意とする専業Webライター。大谷翔平と同じ岩手県奥州市出身。累計900本以上の執筆実績を誇り、大手クラウドソーシングサイトでは契約金額で個人ライターTOPを記録するなど、著しい活躍を見せる大人気ライター。元IT企業の営業マンという経歴から来るユーザー目線の執筆力と、綿密なリサーチ力に定評がある。保有資格はMOS Specialist、ビジネス英語検定など。
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