徹底解説! 大阪で不動産投資するメリットや地域の特徴をご紹介
- 更新:
- 2023/07/12
万博を2025年に控える大阪の不動産投資が注目を集めています。今後値上がりが期待される大都市でありながら、大阪と東京ではマンション価格の相場に約1,000万円、坪単価に約150万円もの差が生じています。
関東に投資用不動産をお持ちの方の中には、災害リスク等の分散の観点から別のエリアでの不動産投資を検討している人もいるのではないでしょうか。
2023年1月現在、大阪府は都道府県別の人口ランキングで第3位(東京都・神奈川県に次ぐ)、人口密度ランキングでは第2位(東京都に次ぐ)となっています。埋立地の影響で面積は香川県よりも大きくなりましたが、かつては最も面積の小さい都道府県でした。
都市機能が集約された土地の中で多くの人が住居を構える大阪府は、人口動態の観点から不動産投資にうってつけの地域と言えます。ただし、関東にお住まいの方の中には土地勘がなく、投資をためらう人もいるはずです。この記事では、大阪での不動産投資のメリットや地域の特徴をご紹介します。
大阪で不動産投資をするメリット
まずは大阪での不動産投資のメリットについて見ていきましょう。
東京よりも利回りが高く見込める
冒頭でお書きしたように、大阪は東京と比べてマンション価格が平均で1,000万円ほど安くなります。一方で、都市部であれば家賃に大きな差がなく、利回りを高く運用することが可能です。
大阪のマンションの購入価格を1,600万円とし、家賃を7万円とすると表面利回りは以下のように計算できます。
- 7万円 ✕ 12ヶ月 ÷ 1600万円 ✕ 100 = 5.25%
東京のマンション価格を2,700万円、家賃9万円で計算すると以下の表面利回りとなります。
- 9万円 ✕ 12ヶ月 ÷ 2700万円 ✕ 100 = 4%
あくまで修繕費や空室率を考慮しない表面利回りですが、大阪と東京の主要物件では利回りに大きな開きが生じることが分かります。利回りが高くなるとキャッシュフローが良好となり、ローンの繰り上げ返済や物件の増資へとスムーズに取り掛かれます。
表面利回りのみを考慮すると田舎物件をセルフDIYして貸し出す形が最適に思えますが、人口や築年数の面から空室のリスクを生じやすくなります。利回りがよく空室発生を回避しやすいエリアとして、大阪はうってつけと言えるでしょう。
万博に向けた都市開発の恩恵に期待できる
2025年に開催を控える日本国際博覧会(大阪・関西万博)に向けて、大阪は官民一体となって都市開発に取り組んでいます。万博会場となる人工島の夢洲(ゆめしま)の整備に加え、IR(統合型リゾート)の誘致も進めており、大きな経済効果が期待されます。
参考2025年大阪万博による経済効果は?不動産市場への影響まで解説
IRにはホテル、レストラン、エンタメ施設、MICE施設(ビジネスフォーラム会場)、そしてカジノが含まれ、民間事業者が主にカジノの収益を活用して各施設の運営を行う想定です。IRの利用客は府内のほかの観光地にも訪れると予測され、リゾート施設以外にも経済的な波及効果を見込めます。
参考大阪で日本初のカジノを含めたIR!懸念点や不動産投資への影響をご紹介
また、IR誘致と並行する形で、大阪府では府内の複数エリアの再開発事業となる「大阪7大再生プロジェクト」が進められています。各エリアと開発内容は以下のようになります。
- 大阪駅周辺:地上部に4.5ヘクタールに及ぶ都市公園、地下部に北梅田駅を開発
- 中之島:市役所や図書館のあるエリアで文化、芸術、学問、国際交流施設を強化
- 臨海部:IRの誘致に合わせて民間企業のクルーズ客船を運用準備
- 難波:観光客の満足度向上のため道路空間の整備とエリアマネジメントを強化
- 御堂筋:24時間稼働の多機能エリアの実現によりブランド力を向上
- 天王寺、阿倍野:動物園の開業や公園の無料化により都心のオアシスを目指す
- 大阪城公園:大阪城を中心とした歴史的、国際的な観光拠点を目指す
これらの都市開発に加え、交通インフラの整備計画も進行中です。京阪中之島線・大阪メトロ中央線・大阪モノレール・桜島線の4つの路線の延伸計画や、夢洲と奈良・名古屋を結ぶ近鉄奈良線の直通特急の開通計画により、大阪の交通網はより便利に活性化する見込みです。
参考開業はいつ?!大阪なにわ筋線がもたらすメリットと不動産投資市場への影響とは?
また、先述の北梅田駅は2023年春に開業予定で、当駅と難波駅・新今宮駅を結ぶなにわ筋線の開通も予定されており、関西空港から都心部である梅田エリアへのアクセスがより容易になります。
万博開催を想定して投資を検討すると、どうしても万博終了後の一種のバブル崩壊が懸念されます。しかし、大阪府の複数エリアにわたる再開発計画や交通インフラの開業計画を見ることで、大阪府が力を入れているのが万博会場周辺のみではないことが分かると思います。中長期的な不動産投資を検討している人にも適した地域と言えるでしょう。
宿泊日数の上限なく民泊を運用できる
コロナ禍による観光客減少により大きな打撃を受けた宿泊業界でしたが、アフターコロナに向けて民泊需要の再増加が予想されています。
また、2018年に制定された「民泊新法」により、特区(国家戦略特別区域)以外では民泊の年間営業日数が180日以下と定められています。大阪市内全域が特区に指定されており、営業日数の制限なく民泊の運用が可能です。
先述のように物件の購入費用が東京よりも安価であることからも、大阪では賃貸経営のみでなく民泊による収益も見込むことができます。法規制や治安面でのリスクが民泊自体に伴う点に注意が必要ですが、民泊事業も大阪エリアでのひとつの選択肢となるでしょう。
民泊については以下の記事でメリット・デメリットをご紹介していますので、併せてご覧ください。
参考【2023年版】アフターコロナの不動産投資に民泊はアリ?コロナ後に始めるメリットとデメリットを解説!
大阪府内の各エリアの特徴
大阪での不動産投資のメリットを見たところで、府内の各エリアの特徴を詳しく見ていきましょう。
区に注目したエリア紹介
まずは区ごとにエリアを区切り、特徴的な地域をご紹介します。
北区は大阪駅や梅田駅を中心とし、大阪最大のビジネス街を抱えています。北梅田駅の開業も相まって、さらなる活性化が見込まれています。
参考【不動産投資】再開発で大注目! 大阪・梅田駅の特徴や魅力を徹底解説
中央区には繁華街で知られる難波やビジネス街の北浜があり、北区に並ぶ活発な地域です。人口も増加傾向にあり、交通インフラも発達した住みやすいエリアです。
西区は北区と中央区にアクセスがしやすく、ファッション関係の店舗が並ぶ街並みは若年層に人気のスポットです。
福島区は自転車で大阪駅や梅田駅に足を運べるエリアで、再開発によって高層マンションが立ち並び急速に発展しているエリアです。
天王寺区はあべのハルカスの最寄り駅の天王寺駅が代表的で、大阪市南部のターミナル駅として多くの通勤客・観光客に利用されています。
参考大阪・天王寺駅周辺はなんでも揃う住みやすい街!エリアの特徴から不動産投資の動向まで徹底解説
浪速区はビジネス街への交通網が発達しており、後述する「大阪環状線」の内側に位置しながら家賃が安いため、家賃の安さから単身世帯に人気のエリアです。
路線で見るエリア紹介
主要な区の特色を確認したところで、代表的な路線ごとの特徴を見ていきましょう。
御堂筋線は大阪市内の中央を南北に走る路線で、梅田や難波や天王寺といった都市部を結ぶ主要な路線です。梅田駅は1日に40万人以上の乗降客が利用する交通拠点である一方で、4駅離れた東三国駅では4万人を切るなど、近いエリアでも疎密に差があるのが特徴です。不動産投資を行うのであれば、路線だけを見て利用客の少ない地域の駅近物件を選ばないように注意しましょう。
ちなみに、御堂筋線のシンボルカラーは赤であり、大阪の大動脈に流れる血液をイメージしたとされています。
大阪メトロ中央線は大阪の南部を東西に走る路線で、JRへの乗り換えや夢洲へのアクセスが容易です。大阪メトロのほかのすべての路線と接続しているのが特徴で、先述の大阪城公園を通ることから観光客にも多く利用されています。また、大阪市内から奈良方面に向かうアクセス手段でもあるため、府外からの乗客も多く見られます。主要駅は本町駅で、御堂筋線と四つ橋線への乗り換え客も合わせて1日に20万人以上が利用しています。
四つ橋線は御堂筋線の西側を走っており、御堂筋線沿いよりもオフィス街が多い傾向です。御堂筋線の混雑の緩和のために開業した経緯があるため、ビジネスマンに多く利用されているのが特徴です。なんば駅は36万人もの利用客がおり、複数の駅で乗降人員が10万人を超える路線です。単身者向けの投資用マンションを購入するのであれば、狙い目の地域と言えるでしょう。
JR桜島線はユニバーサルスタジオジャパンにアクセスする路線であり、夢洲までの延伸計画が立てられています。観光客やレジャー目的の府民の利用が多い一方で、JR環状線に直結していることから通勤・通学用途でも利用されている路線です。
大阪環状線は、東京の山手線と同様に複数の駅を円状に結び、回り続ける路線です。JRにおける環状線は山手線と大阪環状線の2つのみで、環状線の中心部に向かうほど家賃が高くなる点で山手線と共通しています。中心部から大きく離れた天王寺駅周辺は家賃5万円が下限ラインなのに対し、中心に位置する四つ橋駅や難波駅周辺では7万円が下限となります。
オススメの不動産投資エリア
大阪の中で大きくエリアを2つに分けるとすれば、人口やアクセスの観点から大阪環状線の内外で切り分けるのが捉えやすいでしょう。
画像の赤い円状の路線が大阪環状線で、当記事で紹介した中央区、西区、北区、天王寺区、浪速区などを含みます。中でも大阪での不動産投資の初心者にオススメのエリアは、環状線内の南部に位置する浪速区です。特に大国町や桜川周辺は環状線と御堂筋線へのアクセスがよく、学生や20代のサラリーマンなどの単身世帯に人気のエリアとなっています。
浪速区は物件の購入費用が比較的安価な一方で、家賃相場が7万円程度であるため、高い利回りでの運用を見込めます。浪速区の平均家賃と平均購入価格から表面利回りを計算すると約5.38%となり、先述した東京都内よりも高い利回りでの賃貸経営に臨めます。
万博に向けた再開発ラッシュの波は浪速区にも及び、アクセスの良さと家賃のお手頃感から賃貸需要が増加している地域です。大阪で不動産投資を検討している方は、浪速区が候補としてオススメです。
まとめ
今回の記事では、大阪での不動産投資のメリットと地域ごとの特徴をご紹介しました。
堅実な不動産投資を行う上で重要なことは、短期的な値上がりによるキャピタルゲインを狙うのではなく、継続したインカムゲインによる良好なキャッシュフローでの運用を目指すことです。近年の大阪では万博開催の機運からタワーマンションの建設ラッシュが見られますが、特に現地に明るくない方には、築浅のワンルームマンションによる中長期的な運用を推奨します。
再開発計画や路線の延伸計画を参照しながら、「万博が終わっても万博効果の続くエリア」に注目し、中長期目線での不動産投資に適した地域を選定するとよいでしょう。当社では大阪での投資用不動産も扱っているため、新たな不動産の購入を検討されている方はぜひ無料相談からご利用いただければと思います。